ビルの上でメガホンを鳴らし、その後飛び降りた男性
痴情のもつれや金銭がらみでホストが刺された事件はこれまでも数多く起きている。2019年5月に起きた元ガールズバーで働く女性が「好きで好きでしょうがないから」という理由で担当ホストを刺した「歌舞伎町ホスト殺人未遂事件」は記憶に新しい。
歌舞伎町で10年以上勤めるベテランホストは語る。
「いちいち報じられないだけで、ホストと客のトラブルなんて日常茶飯事です。僕もこれまで何度か太客に『金づるだとおもって舐めてると刺すぞ』と脅されたり、『これから死ぬから』なんて言われたことはしょっちゅうです。適当にあしらっていた客がヤクザを呼んで、僕自身がさらわれたこともある」
また、別のホストはこんなことも口にする。
「2019年に歌舞伎町で刺されたホストは、その数ヶ月後に復活してから今に至るまでずっとランキングが上位ですから、たくましいですよね。今回刺された彼も痛い思いをしたろうけど、回復して復活したら絶対にホストとして人気がでます。刺されたことをウリにしてTikTokしたりSNS展開すれば、売れるでしょうね。そうまでしても売れたいホストは多いですから」
そんな騒動があった翌日の真っ昼間の歌舞伎町では、20代から30代と思われる男性の投身自殺が起きた。
社会部記者は言う。
「新宿署に『人が落ちてきた』と110番通報が入ったのは5日の14時6分のことでした。現場の歌舞伎町の新宿東宝ビルに駆けつけると、男性は即死状態。男性の見た目は20~30代で所持品から都内在住であることがわかっていますが、遺書はありませんでした。防犯カメラを確認したところ、他者の介在はなく一人で飛び降りていることまで確認できているようです」
歌舞伎町に詳しい「裏モノJAPAN」の編集者、仙頭正教氏は言う。
「当日の目撃者によれば、ビルの上に立っていた人はメガホンのようなものを持っていたようです。そこから警報のようなものが鳴っていて、なぜかメガホンを先に落としたとのことでした。そしてそのまま後ろ向きに両手を広げて飛び降りてしまったとのことです」
男性がビルの上に立つ姿が見えてから、わずか1、2分後の出来事だったという。
SNSには〈人が飛び降り木にぶつかった〉〈諸説あるが飛び降りたのはホスト?)〈ただただ怖い。音がリアルだった〉など複数の書き込みがあった
他に怪我人がでなかったのが唯一の救いだが、同じ日に事件が立て続けに起きた街は、数時間後には、何事もなかったように多くの“街の住人”で賑わっていた。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班