血まみれになった男性の頭を鷲づかみ、腹部を殴っていた
5日午前1時半に歌舞伎町で起きた、20代女性によるホストの刺傷事件は、飲食店が閉店した直後の人通りが多い時間帯に起きた。事件現場をまさに目の前で目撃し、その様子を撮影してSNSで発信した近隣店舗の店長は言う。
「午前1時はホストクラブとキャバクラの閉店時間です。一気に店から客が出てくるし、終電を逃した人も含め、このあたりは人通りが一番多い時間帯です。事件当時は僕らも店を閉めた後、コンビニでも行こうかと従業員とともに店を出たときでした。外から女性の『ふざけんなぁ!』『クソガキよ! お前、人のことぶっ壊してな! 舐めてんなよ、コラァ!』というものすごい怒声が聞こえたんです」
野次馬根性でカメラを構えた従業員と店長は外に出ると、そこは修羅場だった。
「白いスウェットの上下を着た40代くらいに見える女性が胸元から腹部あたりが血まみれになった男性の頭を鷲づかみにして、倒れ込む男性の腹部をグーで殴ったり足蹴りしたりしていました」
刺された男性は肩付近をカッターナイフで刺され、全治10日間の怪我を負った。刺した女性はその場に駆け付けた警察に殺人未遂の容疑で逮捕された。
「刺された男性を救護したのは僕のグループ店の従業員でした。彼の話では、警察官からの『あなたが刺したの?』という問いに、女性は『ホストなん、こいつ!』とすがるように訴え、倒れる男性を指差しながら『舐めんなよ!』と激昂していました。次第に人目も気にせず嗚咽し始め、突然バターンと倒れてしまったんです。警察もその姿に驚き、そのままパトカーで連行されていったようです」
一体、この男女の間に何があったのか。店長はホスト間で飛び交う噂も含めて、こう話した。
「被害男性は何店舗かのホストクラブで働いては飛んでいた、とくにランキングにも入っていない名もなきホストのようです。事件当日にどの店舗に所属していたかは定かでありませんが、おそらくあの時間に花道通りを歩いていたということは、どこかに体入(体験入店)したか、もしくは小さな個人店などで働いていたのかと思います。女性は刺した後に『半年間で1800万円を貢いだ!』とも叫んでいたようなので、何らかのトラブルがあったのかなとは想像します」
6日に報じられた「文春オンライン」によると二人は一時期同棲をしており、男性は“女性の”ヒモ”だったという。また女性は、男性からのDVに悩まされており、動機は“復讐”だと思われる。