「彼女がいて、お金が必要になったんじゃないんですか」
しかし、梶村容疑者は8月7日の出勤を最後に、「俺はもっと稼げる」と言い残し「X」を退所し、事件を起こした。一連の経緯を質そうとA氏を直撃し、なぜ梶村容疑者を受け入れたのかを聞いた。
「ははは。(梶村は)いたって好青年なの。二枚目だし頭もいいし。で、いろいろあるんだけどそこらへんはね。(受領証をもらえた後は)就労移行支援事業所の利用者になる予定だったんですけど。まあいろいろあって本人が辞めるって。そのころには彼女ができて、お金が必要になったんじゃないんですか」
さらに「Y」に入所させたことについては、こう答えた。
「ウチはホームページには女性(女性専用施設)って書いてあるけど関係ない。男性も女性も両方入れます。自立準備ホームでは衣食住保証されますが、梶村くんはその上で生活保護までもらうというのが嫌で、仕事をして稼ぎたかったんだろうね。自立準備ホームは法務省管轄なので生活保護とはまた別の話なんだけどね。
彼には『5年間くらいは娑婆(しゃば)にいながらも刑期を満了するみたいな気持ちになってちょうだいね』ってことを私はていねいに伝えてきたんだけど…」
再犯防止のための自立支援策は、梶村容疑者にとって受け入れにくかったのかもしれないが、そんなことは何の言い訳にもならない。今回の事件の被害者は、インドネシアから来日した23歳の女子留学生ただひとりである。
彼女は何故命を落とし、死因がわからなくなる程、梶村容疑者の部屋で放置されたのか、事件の全容解明が待たれる。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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