当初は「子どもの勘違いだろう」と思っていたが…
「被害にあったのはみな、井上容疑者の支援者の子どもたち。応援している市議の企画なら安心とキャンプに参加させたわけです。実際に被害にあった子どもたちも『キャンプにいくまでは井上市議をいい人だと思っていた』と証言しています」
女児全員から個別に話を聞いた仲岡弁護士によると、全員の証言は具体的で矛盾せず、時期を変えて何度同じ質問をしても一貫してぶれることがなかったという。
それでも保護者らの被害申告が遅れたのは、相手が地元の有力市議なだけに、子どもの証言の信憑性が問われかねないという懸念があったからとみられる。しかも長年にわたって同様のキャンプを開催してきた井上容疑者の「信用」のカベは厚く、子どもたちの必死の訴えがかき消されてしまう危険性もあった。
このあたりの経緯は仲岡弁護士が5日に出した声明文に詳しい。
実際にこのキャンプでは、二段ベッドで寝ている女児4人に、スマホのライトを手にした井上容疑者が近づいてきたという。
仲岡弁護士が続ける。
「当日の夜はベッドに入ったものの、みんななかなか寝つけなかったようです。そんな中、井上容疑者が体をさわってきて、怖くてみな声も出せなかったと証言しています。体をよじったりして抵抗するとやめて、どこかにいくのですが、しばらくすると、また戻ってきて触る。これを3〜4回くりかえしたそうです」
キャンプから帰宅した女児たちはすぐに被害を訴えたが、保護者らは当初、井上議員を信頼していたこともあり
「子どもの勘違いだろう」と思ってしまったという。しかし、キャンプから1年半経った昨年春ごろ、それらが勘違いでなかったことが明らかになってくる。
女児同士がSNSで「怖かった」「絶対に許せへん」とやり取りをしているのを目にした保護者同士が連絡を取り合うようになったのだ。