実業家のひろゆき氏はTwitter上で、セクハラ被害を受けやすい夜の接客業に関して「キャバクラなど風俗は、性的被害や嫌な思いをする事で高い給料が貰える仕事です。セクハラが嫌なら風俗で働くべきではないです…」などと持論を展開。
これに対してネットでは「触る方が絶対に悪い」「ホステスとして働く方が悪いと言っているように聞こえる」と反対意見が飛び出ているが、お客によるホステスに対するハレンチかつ不適切な行為は夜の店では日常茶飯事なのか?
まずは、都内高級クラブに勤める柴咲コウ似のスレンダー美人20代のAさんに聞いてみた。「ドレスに手を突っ込まれてずっと胸をさわられたり、なぜか脇汗を採集されたこともあった(笑)。基本的にお客さんは紳士なんだけど、触ることに罪悪感を持っていない人がムチャをする……」と告白。
また、30代で磯山さやか似のポッチャリ系巨乳美人のBさんに聞いたところによると「女の子のストッキングを脱がせて、それを頭から被っているお客さんがいました。自分から服を脱いじゃう人もいた。アソコを出してそのままケーキに刺したなんてこともあった。あのときはみんなドン引きでしたけど……」と苦笑いする。
「私のいたクラブでは、キャバクラと違って黒服がお客さまに何か注意することはないので、セクハラから守ってもらえません。ただ、周りのおねぇさん(先輩)やママが『ダメでしょ!』とか『何してんのー』と、やんわり注意してくれて、それで収まることはあります」(前出・Aさん)。
しかし場合によっては泣き寝入りすることもあるという。「ママの大事なお客さんや太客(大金を使う客)だったりすると、(セクハラ行為を)断りづらかったり、場の雰囲気もあってそれを壊さないように我慢しちゃうこともある」(Aさん)。
コンプライアンスにうるさい現代にあっても、夜の街では甚だ時代錯誤な愚行がまかり通っているようだ。
夜の接客は触られて当たり前⁉ 香川照之“ホステス論争”、当事者たちに実態を聞いた
3年前に銀座クラブのホステスに猥褻な“性加害”を起こした俳優の香川照之。店内でホステスのブラジャーを剥ぎ取り、服の中に手を入れ、胸を触ったとされている。そんな愚行に世間が反応し、「夜の接客業は高給ゆえにセクハラ行為があって当たり前なのか?」との論争にまで発展している。当事者であるホステスさんたちにその実態を聞いてみた。
オヤジたちのエロ、セクハラ三昧の実態!

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キャバクラとは違う高級クラブ独自の営業スタイル、“係制”!

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Aさんが言う黒服の女の子たちへのスタンスからも分かるように、キャバクラとクラブでは営業スタイルが違う。もちろん個々のお店にもよるが、基本的に“指名制”を採用するキャバクラに対して、クラブでは“係制”を取り入れている。
「キャバクラでは、キャスト(女の子)が場所を借りて個人が営業しているようなスタイルなので、指名からの1対1の接客で、自分が汗水流した分がそのまま実入りとなる。だからお客のセクハラをどこまで許容するかは自己判断。黒服が気を遣ってお客のセクハラを止めたところ、稼ぎたいキャストから叱られたというケースもありますね。
一方、クラブには指名制度がなく、各お客に担当の“係(リーダー)”がいる。この“係”を中心にホステスみんなでお客をもてなすスタイルです。いわば一匹狼ではなくチーム制。ゆえに自己判断でヘルプホステスがセクハラの客を切る(拒絶する)ことは難しい。
また、基本的に係のホステス(リーダー)が、ヘルプホステスを決めるので、ここで係の期待にそえなかったり、嫌われてしまうと、以降は打席に立つことができず、結果的に稼げなくなってしまい、お店を去ることになることもあります」(風俗ライター)
そのため係の方針にヘルプホステスは逆らいづらいのだという。「(セクハラする客を)切るか切らないかは係によるかなぁ。私が係だったら切るけど、お金をめっちゃ使ってくれる人だったら、『あり』だと思うママ(係)は多いんじゃない。だって、売り上げはすべて係につく仕組みだから。ホステスに事件は毎日起こってて、アフターに行ってホテルに誘われる事なんて“あるある”、私は絶対に断るけど、ママのお願いで客と寝るホステスもいたな」(クラブに勤める30代Cさん)。
※ちなみに、ヘルプホステスの給料は、同伴やアフターなどへの貢献度を評価され、のちに日給がUPする仕組み。
クラブのママが怒り心頭! 香川騒動による二次被害!?

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もちろん銀座のクラブも一様ではない。そもそも人気芸能人が通うほどの銀座の高級店で黒服をはじめスタッフ、ホステス、そして店の顔であるママがお客の暴走行為を黙認していたとはにわかに信じがたいが…。和服の似合う藤あや子似の高級クラブのママ・Dさんはそうした点も含め、憤慨して語る。
「今どきはお触りする方なんてほとんどいません。オイタするお客さまがいらしたら、新人ではなくベテランで対応しますし、泣いて辞めそうな子は絶対につけない。もし触られてイヤだったら、席を立てばいいし、周りも止めてあげなきゃ。
いくらたくさんのお金を落としてくれるお客さまでも、お店は働いてくれる女のコが一番大事。辞められたらこっちも困るし。大企業のお偉いさんも有名芸能人も歌舞伎役者も安心して飲めるのが銀座。今回の件で銀座が遊びに行けない場所だと思われたら、すごく迷惑だわ」と声高に叫ぶ。
今回のような“性加害”の問題に陥らないためにも、お客側も、いくら高いお金を払っているからといって、「お前らから面白い話をしろ」「おっぱいでも触らないと元が取れない」などと高慢にはならず、お客もホステスも互いに尊厳を持ちつつ、ワンランク上の遊びを楽しみたいものだ。
取材・文/集英社オンライン編集部
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