ドローンや空飛ぶ車が、自由に飛び交う世界が到来する

もともと軍事技術として誕生したドローンは、民生化され現在ではレースや動画の撮影などでも利用されている。

しかし、これはまだ序章に過ぎない。なぜなら、かつてSFで描かれていたような「ドローンや空飛ぶ車が上空を自由自在に行き交う世界」が現実のものとなろうとしているからだ。

ドローンビジネスの勝ち筋は「ソフトウェア」にあり。急成長ベンチャーの経営者が描くビジョンに迫る_1

国内では2022年中に国が定めたドローン運用のフェーズである「レベル4」が解禁され、人が生活するエリアの上空でも、ドローンが飛行できるようになる。安全面を考慮して、無人地帯でしか飛行できなかった状況が一変するのだ。

これによりドローンが物流なども担えるようになろうとしている。

ドローンの安全性をどう確保するか

しかし、ここでふと疑問が浮かぶ。

ドローンは、本当に安全に飛行できるのかーー。

自動車であれば、信号機などにより安全性がある程度確保される。しかし、空に信号機はない。もし衝突などの事故が発生した場合、地上にいる人間にも危害が及ぶ可能性がある。一体、どうやって安全性が確保されるのだろうか。

この問題を解決するのがUTM(UAS Traffic Management)だ。

「UTMは対象となる空域のあらゆる航空機の情報と、地上の建物や気象など飛行に関連するあらゆる情報を収集し、コンピューターがドローンを制御して安全な飛行を実現するために必要なシステム(ソフトウェア)です」

ドローンビジネスの勝ち筋は「ソフトウェア」にあり。急成長ベンチャーの経営者が描くビジョンに迫る_2

徳重氏はUTMをこう説明する。2010年に二輪・三輪EVのテラモーターズを立ち上げた徳重氏は、2016年にテラドローンを創業。産業向けドローンサービスを国内外で提供している。

そして今、テラドローンが手がけるUTMには熱い視線が注がれている。

もともとドローンを活用した測量ビジネスで得た知見などを活かして自社開発したUTMはその実用性が高く評価され、現在、三井物産などと空飛ぶクルマの実証実験を重ねております。