「取り消しの音が同じなのは…」

では、取り消しの情報は何を意味するのか。

気象庁の通常の運用では、地震以外の現象を地震と誤認して発表した速報は取り消す。一方、当初は震度5弱と予測した地域が、その後の計算で震度3以下になった、というだけでは取り消さない。単なる揺れの予測の引き下げと、速報自体の取り消しは別の扱いなのだ。

そして今回問題になったのは、取り消し報でも、最初の速報と同じ警報音が鳴った受信例があった。

「緊急地震速報と同じ音なのはかなりダメでしょう」

「なんで同じ音なんだよ」

という声がXで見られた。

同じ音が鳴れば、内容を確認するまでは、新たな強い揺れを知らせているのか、先ほどの速報を取り消しているのかを区別できない。警戒を促す通知と、その情報を撤回する通知が、音だけでは同じように聞こえてしまう問題が起こっている。

そもそも緊急地震速報の専用音には、情報の到着に即座に気づき、身を守る行動につなげる役割がある。気象庁も、放送や携帯電話の通知内容を確認してからでは備えが遅れる場合があるとして、警報の音を覚えておくことの重要性を説明している。

だからこそ、取り消しの伝え方にも検討の余地があるだろう。訂正を確実に届けることは必要だが、新たな警報と取り違えないよう、別の音のほうが望ましい。

システム上難しい可能性もあるが、多くの人に影響があることだけに、気象庁や関係会社には一考をお願いしたい。

文/集英社オンライン編集部