地域によって道路事情が異なるなかで一律のルールを設けるメリットとは?
今回の改正をめぐり、Xなどでよく見られる意見が「都会と地方で道路事情が違うのに、一律に時速30kmとするのは実情に合わないのではないか」というものだ。たとえば、地域ごとに異なる規制を設けることは可能なのだろうか。
「時速30kmという基準は、自動車事故が発生したときの車両の走行速度が時速30kmを超えた場合に、死亡事故に発展するリスクが高まることから定められたもので、これまでも『ゾーン30』など、通学路などの特定の場所での制限速度を時速30kmに定めている区間があったりします。
このように、事故発生時の人体に与えるダメージの大きさをもとに定められた基準なので、地域を問わず一定の合理性があると言えるでしょう。このことから、今回の法定速度の引き下げは、全国一律で行なわれます。
ただし、各道路で、道路標識などにより個別の最高速度が指定されている場合は、それぞれの道路標識に従うことになるので、地域ごとの状況に即した規制を設けることは可能と言えます」
続けて、全国一律でルールを定めることのメリットとデメリットについて、次のように解説する。
「メリットは、ルールが統一されているので、全国的にルールの認知と遵守が進みやすいことです。デメリットとしては、道路状況は地域によってさまざまなので、杓子定規にルールを定めてしまうことが、かえって交通の混乱を招く可能性はあると思います。
ただし、今回の法定速度引き下げについて、ルールだけでなくそのルールが導入されるに至った経緯や基準の根拠についても広く周知し、ルールの合理性を運転者に理解してもらうことで、地域ごとの道路状況に柔軟に対応しながらも、道幅の狭い道路においては特に運転に気を付ける意識を広げることは可能であると思います」
警察庁や都道府県警察のホームページなどでルールをしっかり確認するとともに、なぜ速度を引き下げることになったのか、その背景や目的を理解した上で、安全運転を心がけることがドライバーには求められそうだ。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













