「これは皆さんの、安全とかそういったものを考慮しての決断」

関容疑者はさらにこう続ける。

「このまま活動を続けていくと、皆さんや、皆さんのご家族にもご迷惑をおかけしてしまう恐れがあるため、今月に解散して、浄霊協会を廃業届を出すということですね。ま、ここにいらっしゃる方々は、一生懸命、神様研修、ダンスや歌やさまざまな練習をして、発表会を楽しみにしていた人たちもたくさんいると思うんですけども、神様研修も一旦、今回は、ちょっとね、なしになる。皆さんが一生懸命がんばって、ここにいる全員の方々がね、ものすごく、心を込めて練習をしていたんですけれども、ちょっと、そういう結果になってしまった」

ステージで熱弁する関容疑者(本人SNSより)
ステージで熱弁する関容疑者(本人SNSより)

関容疑者が代表理事を務める団体は各地で、「神様研修」と称するセミナーを開催していた。そこでは、集まった会員に対して「メシア代行」と称する自身の霊的な力を誇示した「浄霊」などの行為を行い、霊的な効果があるとしてペンダントなどのグッズを販売していたという。今回、被害に遭ったとされる少女もそうした関容疑者の〝霊的能力〟に引かれた母とともに会員になったひとりだった。

また、関容疑者は、「浄霊」をうたう団体のほかに「みろくてらす」なる会社の代表も務めていた。この健康食品や美容商材、健康器具などを手掛ける会社では実業家然と振る舞っていたが、こちらも逃げるように“店じまい”をはじめた格好だ。件のオンライン会議では、こんな弁明もしていた。


「みろくてらすの代表は、私は降りるということですね。株式会社みろくてらすは、私はもうやらない、ということですね。そして、みろくファーマーズの代表も変えて。農業をできる方へね、していく(任せていく)ということですね。そして、グループLINEも必要がないので閉じていく。なので、みろくスクールも中止、神様講座もしない、っていうことなんですよ。そして、これは皆さんの、安全とかそういったものを考慮しての決断…ですので、ご了承いただけたらと思っています。3年間、私はね、この協会を作ろうと思って作ったのではなくて、浄霊の奇跡が広がって、どんどん人が増えていったわけですね。なので、こうなったのも、やっぱり、ま、仕方がないかな。ただし浄霊はね、これは各個人で出来るので、それぞれ自分でもやってもいいですし、人とね(会員同士)、交換浄霊したり、ご神体がある方は、おうちでお祈りされたり、各出張所もありますので、でも浄霊協会自体は、もうなくなる。浄霊協会は存在しなくても、光は出ますんでね、浄霊のね。ま、それは各個人で、それぞれが活動していく… ということですね」

事実上の支部となっていた「スクエア」で関容疑者から講話を受ける団体の会員。スクエアは東京や大阪、名古屋、沖縄など各地にあり、多くがタワーマンションの一室だった
事実上の支部となっていた「スクエア」で関容疑者から講話を受ける団体の会員。スクエアは東京や大阪、名古屋、沖縄など各地にあり、多くがタワーマンションの一室だった