違法風俗店で働いていた人間という烙印
――結果的に営業停止となり、3月14日からの半年間近く、アルバイトやセクシー女優たちも就業の場を失って苦労したのではないでしょうか。
はい、社員に関しては幾らかの給料を保証していたのと、ここで働いてくれていた女優やアルバイトの子たちには知り合いのバーを紹介するなど、できる限りのことは行ってきました。彼ら彼女らには本当に申し訳ないことをしたと思っています。
――摘発以降はどのような動きを?
まず第一に、今年4月に「SOD LAND」単体の会社、SAKAYA PROJECT株式会社を作り、私が代表取締役社長に就任しました。今後、「SOD LAND」の全責任は私にあります。そして5月に風営法の1号営業の届出を出しました。そして8月7日に申請が通った次第です。
――再オープン後の店のコンセプトはどのような内容にしたのでしょうか。
キャバクラと同じような接待営業が解禁となったので、2階のレイアウトはセクシー女優と合コンしているような雰囲気を味わえる造りにし、3階は女優らとカウンター越しに話せるキャバクラやラウンジをイメージしました。
これで心置きなくセクシー女優との会話が楽しめます。ただ、風営法に基づき、性的な興奮を刺激するようなサービスはできません。以前にあった、孫の手でお客様の乳首を刺激するサービスなどは廃止しましたし、乳首が出ているようなセクシービデオのポスターなども壁から外しました。
――性的な興奮を刺激するサービスを封印されるのは、お店的にはダメージが大きいのでは。
そこはエロ屋の本領発揮でして、女湯に紛れ込んだかのような「湯上がり酒場」は胸元から膝あたりまでの長さのタオルを巻いた女の子と立ち飲みしながら話せる空間を作りました。タオル衣装は膝丈まであり、バドガールの衣装よりも露出度的には少ないので問題はないはずです。弁護士さんにも相談した上で、男の夢を叶える雰囲気を楽しめる、という点にはこだわっています。
――摘発前に4階にあった、セクシー女優がマジックミラー越しにカクテルを作って、それを眺められる空間“サイレントバー”は、どう改装したのでしょうか。
あの空間は残念ながら廃止しました。風営法1号の届出では1メートル以上のパーテーションを置いてはいけない決まりがあるため、天井まで達したマジックミラーが設置している時点でNGになるからです。法に触れない構造に改装し、9月中旬には営業再開する予定です。
――オープンの際に2億円以上かかった準備費もまだ回収できていない上に、この半年間のクローズでは家賃など、数千万円飛んだと聞いています。正直、この事業をやめたほうがいいとは思いませんでしたか?
我々の認識の甘さから摘発されてしまったことにより、働いてくださっていたキャストやスタッフは現在、違法風俗店で働いていた人間という烙印を押されてしまったままです。許可を取って健全に運営することは、彼らに対して、そして楽しみにしてくださっているお客さんに対しての最低限の責任なのかなと。
赤字だろうとなんだろうと汚名をそそぐために頑張りますので、応援をどうぞよろしくお願いいたします。
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SODグループSAKAYA PROJECT株式会社の代表取締役社長の高岡哲也氏は本日8月10日に記者会見し、再プレオープンの後に8月18日に再開店するという。また摘発されて迷惑をかけないことを願うばかりだ。
取材・文・写真/集英社オンライン編集部ニュース班