【急性アルコール中毒 】
意識の状態が悪くなったら要注意! 

●介抱する際は横にさせて「回復体位」で

お酒を飲むと気分がよくなった り、おしゃべりになったり、千鳥足になったりと、「ほろ酔い」状態になることがありますが、飲みすぎると血液中のアルコール濃度が高くなり、さまざまな症状が出てきます。 嘔吐したり、意識の状態が悪くなったり、呼吸が弱くなるなど、「急性 アルコール中毒」といわれる状況に なりえます。

「酔い」の程度は、お酒の種類に関 係なく、体質やその日の体調、飲酒 習慣、飲んだアルコールの総量、飲酒のスピードで決まります。一気に 飲むと血液中のアルコール濃度が急 速に上昇してしまうため、より酔いやすいわけです。

泥酔している人がいた場合には、 意識があるのかを確認し、呼吸が自分と同じような普通の呼吸かを判断しましょう。意識の状態が悪かったり、呼吸が弱い、顔色が悪い、嘔吐し続けているなどの場合は、病院で 受診させる、もしくは救急車を呼びましょう。意識の状態が悪い原因が、ほかの病気やケガによることがあるので、注意が必要です。 また、嘔吐している人があお向けで寝てしまうと、窒息することがあるので、体を横向きにして寝かせます。下側の手は前に伸ばすか、軽く曲げます。上側の手は甲を上にして、患者の頬の下に差し込みましょう。体を安定させるために、上の脚は膝を直角に曲げて「回復体位」にします。

また体温が下がりやすいので、体 が冷えないように、毛布などで保温 することも大切です。