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ビジネス 2022.07.27

リモートワーク増加で起こった『多重役割葛藤』がもたらす罪悪感

リモートワークによって、社員が「多重役割葛藤」に陥っている――。こう述べるのは、発行部数4万部を超える『こうして社員は、やる気を失っていく』の著者・松岡保昌氏だ。社員を襲う多重役割葛藤とは何か? 書籍の内容を一部抜粋してお届けする。

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本来、「ライフ」と「ワーク」は分けるべきものではない

2007年に内閣府が「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」を定めて以来、「働き方改革」など、様々な取り組みが進められています。

働くことを「量」で測るのではなく「質」を重視し、多様性や効率的な働き方によって、1人ひとりが仕事だけではない、生活を含めた人生を大切にできる社会をめざしたものです。

それによって、組織においても、新しいアイデアを生み出し、経済成長にもつながる活力となると考えられています。
これは、従来の「会社ありき」の働き方ではなく、まさに「個人のキャリア自律」を重視する働き方への転換でもあります。

しかし、残念ながら、「ワーク・ライフ・バランス」という言葉だけが独り歩きして、一部では「ワーク」と「ライフ」を対立概念としてとらえる傾向も見受けられます。しかも、「ワーク」は嫌なことで、お金を稼ぐために仕方なくやること。楽しいのは「ライフ」であると思っている人がいることが残念でなりません。

経済的自立のために「ワーク」は欠かせませんが、「ワーク」と「ライフ」は、本来分けるべきものではないのです。

人にはさまざまな役割があることを表した「ライフ‐キャリア・レインボー」

「ワーク」を含めた「ライフ」を的確に表した概念があります。それが、「ライフ‐キャリア・レインボー」です。

アメリカの心理学者ドナルド・E・スーパー氏が、人の一生を、その果たす役割によって概念図として表しました。スーパー氏は、人には6つ以上の多くの役割があると紹介し、その中でも主要な役割として、「子ども」「学習する人」「余暇を楽しむ人」「市民」「職業人」「家庭人」の6つを示しました。

人は、人生において「多重役割」を果たしながら生きているのです。次ページの図を見てもわかるように、どれか1つの役割が終わると次の役割が登場するのではなく、一生の間に、役割の比重は様々に変化しながらも、いくつのも役割が同時に存在するのです。

保護者のもと養育される存在であった「子ども」時代だけではなく、親の介護が必要になる中高年時代も、「子ども」としての役割が再び大きくなります。

また、「職業人」として仕事をするかたわら、「リカレント教育」や「リスキリング(産業構造の変化に順応するための知識やスキルの習得)」などでも注目されているように自分自身の力を伸ばすための「学習する人」という役割も存在します。

「職業人」の役割にあたる部分が「ワーク・ライフ・バランス」の「ワーク」に該当します。ここでも「ワーク」とそれ以外の役割である「ライフ」を対立概念としてとらえては、本質を見誤りかねません。

「ワーク・ライフ・バランス」を、「余暇ばかりを与えて甘やかす制度」と考える上司がいたり、「プライベートで仕事のための勉強をするのはおかしい」と考える社員もいたりします。どちらも偏った考えです。

また、「余暇を楽しむ人」としての役割も大切です。リフレッシュできるからこそ、新しいアイデアが生まれます。余暇によって心身ともに充実し健康でいるからこそ、 前向きに働く活力が生まれるのです。

そして、「学習する人」としての役割があるからこそ、個人は成長し、自ら次のステージに進んでいくことができるのです。

とくに人生100年時代、「職業人」としての役割の期間は長くなり、それは1つの会社や組織で働く期間を超える時代になっています。「学び」は、会社から与えられるものだけではなく、仕事以外の時間でも、自ら学び、自分の力としていくことが将来をかたちづくることになるのです。これは、働くすべての人が認識すべきことです。

私が憂いているのは、「ワーク・ライフ・バランス」という対立概念の言葉のニュアンスに引きずられて、仕事のことを含めた学びは勤務時間内に行うことと考えており、勤務時間以外では自ら学ぼうとしない人々が出はじめていることです。上司の側も、勤務時間以外にも勉強することを促すと、サービス残業の強要をしているのではないかと受け取られることを恐れて、伝えなくなっているケースもあることです。

どんなスポーツや習い事も、学んだり、練習したりしないかぎりうまくはなりません。仕事も同じです。自分の長い人生のために、仕事のスキルを身につけ、知識を学ぶ。そうすることで、ワークも含めた自分自身のライフの成長につながるのです。

「ライフ - キャリア・レインボー」とは、スーパー氏が示したような人生の役割を、個々人がいかにバランスをとりながら、調和のとれた人生を送っていくかということです。企業にとって社員が貴重な働き手であるだけではなく、社員個人の成長にとっても、お互いに「WIN-WIN な関係」を築ける制度や仕組みをつくっていくことが大切になります。

組織が、個人のキャリア自律を支えることで、次のようなベクトルに向かいます。

「自分のためだから、社会人になっても新しい知識を学び続けられる」
「自分のためだから、仕事で新しい価値を生み出すことに意味を見出せる」
「自分のためだから、今勤めている会社というステージを最大限に活かして自己実現 をめざせる」

このように、キャリアのオーナーシップ意識が明確になり、ひいてはそれが社員の「やる気(モチベーション)」につながるのです。

「多重役割葛藤」を理解できると、信頼関係が生まれる

ここで、現代のリーダーとして、ぜひ知っておいて欲しい問題を紹介します。

リモートでの働き方が増えることで、「多重役割葛藤」という問題が深刻になっているのです。

たとえば、「Web会議の最中に、急に子どもが乱入してきて、一緒に遊んで欲しいとねだり、やがて泣き出してしまう。本人は、気まずそうに苦笑いしている」などという光景に出会ったことはありませんか。このようなとき、本人の心の奥では、「多重役割葛藤」が起きているのです。

家にはいるけれど、仕事は一生懸命頑張りたい。しかし、子どもとも遊んであげたいし、食事もきちんとつくってあげたい。どちらも満足のいくようにできていない。

このような葛藤が生じ、時には、罪悪感さえ感じているのです。

今までは、出社することで家庭と職場が分離していました。働いている時間は、家の中の出来事や状態が見えません。それが、テレワークにより、仕事空間と生活空間の区別が曖昧になり、「職業人」としての自分と「家庭人」としての自分が同時に同じ空間に存在する。「ワーク」と「ライフ」との境界が曖昧になることで、互いの役割に矛盾が生じるのです。

人には「わかって欲しい」という欲求があります。リーダーであるあなたは、メンバーが抱えている苦しさに、気がついているでしょうか?

リーダーがメンバーの多様な役割を知り、抱えている想いを理解したうえで、遠慮ではなく配慮をしたマネジメントができたら、強い信頼関係が生まれます。

強い会社には、メンバーの気持ちがわかるリーダーが必要なのです。

「社員の主体性の有無が、『オフィスの床』を見るとわかる理由」 記事はこちら

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松岡保昌

まつおか やすまさ

株式会社モチベーションジャパン代表取締役社長。人の気持ちや心の動きを重視し、心理面 からアプローチする経営コンサルタント。1963年生まれ。1986年同志社大学経済学部卒業後、リクルートに入社。『就職ジャーナル』『Works』の編集や組織人事コンサルタントとして活躍後、2000年にファーストリテイリングにて、執行役員人事総 務部長として当時の急成長を人事戦略面から支える。その後、執行役員マーケティング&コミュニケーション部長として逆風下での広報・ 宣伝の在り方を見直し新たな企業ブランドづくりに取り組む。2004年にソフトバンクに移り、ブランド戦略室長としてCIを実施。福岡ソフトバンクホークスマーケティング代表取締役、福岡ソフトバンクホークス取締役として球団の立ち上げを行う。また、AFPBB News編集長として、インターネットでの新しいニュースコミュニティサイトを立ち上げる。現在は、経営、人事、マーケティングのコンサルティング企業である株式会社モチベーションジャパンを創業。筑波大学大学院 人間総合科学研究科 生涯発達専攻カウンセリングコース主催「キャリア・プロフェッショナル養成講座」修了。国家資格1級キャリアコンサルティング技能士、キャリアカウンセリング協会認定スーパーバイザーとして、個人のキャリア支援やキャリアコンサルタントの指導育成、企業内キャリアコンサルティングの普及にも力を入れている。著書『人間心理を徹底的に考え抜いた「強い会社」に変わる仕組み』(日本実業出版社)。

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