時を超え、若い外国人男性を虜にした昔の写真集

――そうして完成した今回の写真集は、どんな方に見てもらいたいですか?

長年応援してくださっている方はもちろん、20代、30代の新しいファンにも見ていただきたいですね。

特に若い女性には、ファッションやポージングにも注目してほしいです。今はスマホで自撮りをする時代でしょう。「こんなポーズもいいな」って、写真を撮るときにまねしてもらえたらうれしいですね。

それから、同世代の女性には「もうこの年だから」とあきらめてほしくないって思いもあります。58歳でも、ちょっと頑張ればこんなことができる。まだまだ元気でいられるし、いくらでも盛り返せると思うんですよ。そんなエールにもなればうれしいですね。

©『武田久美子写真集 Sango』/ND CHOW/講談社
©『武田久美子写真集 Sango』/ND CHOW/講談社

――先ほどスマホで自撮りをするというお話がありましたが、今は写真を見るのもスマホが中心です。そんな時代に、あえて紙の写真集を残すことには、どんな意味があると思いますか?

写真は色あせませんから。私がいつかこの世を去っても、写真は残るじゃないですか。

もちろんデジタルでも残りますけど、こうして1冊の本になるというのは、人生の大きな記念だと思うんです。100年後、私がとっくにいなくなっても、この写真集がどこかの誰かの手元にあるかもしれません。画面の中で見るのとは違いますから、紙の写真集はずっとなくなってほしくないですね。

実は今回の発売イベントで、改めて紙の写真集の良さを感じる出来事があったんです。東京でやったイベントに、20代後半ぐらいの外国人男性が来てくださったんですけど、彼の住む国の古本屋で、私の昔の写真集を見つけたというんですよ。

――海外の古本屋でですか!

そうなんです。彼はその写真集を見て私のファンになって、インターネットで調べていたら、私の新作が出ると知ったそうで。イベントのために、わざわざ海外から足を運んでくださったんです。

かつての1冊がきっかけで、若い外国の方が今の私に会いに来てくださるなんて。やっぱり紙の写真集を出しておいてよかったなって。その日、一番うれしい出来事でした。

武田久美子さん(撮影/佐々木里菜)
武田久美子さん(撮影/佐々木里菜)
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――何十年も前の写真集が、新しいファンとの出会いにつながったんですね。

そうなんです。今回の写真集も、そんな新しい出会いのきっかけになったらうれしいですね。

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取材・文/森田浩明(A4studio)

■プロフィール
武田久美子(たけだ・くみこ)
1968年8月12日生まれ。1981年、「東大生が選ぶアイドルコンテスト」で優勝し、翌1982年に映画『ハイティーン・ブギ』で女優デビュー。1983年には歌手デビューも果たした。1989年に発売した写真集『My Dear STEPHANIE』の「貝殻ビキニ」で一世を風靡。現在は米カリフォルニア州サンディエゴを拠点に活動し、2026年9月には23年ぶりの写真集『Sango』を発売した。