物価上昇で家計が苦しくなる家庭も

ただ、節約のために何もかも我慢するやり方では長続きしないと、横山氏は指摘する。

「まず押さえたいのが、住居費・保険料・通信費・サブスクなどの固定費を意識することです。毎月必ず出ていくお金を見直すことで、無理なく節約効果を継続できます」

食費や日用品費についても、買うのを控えるだけでなく、フードロス削減アプリなどのサービスを活用し、買い方を工夫する方法がある。「通信費は抑えたいけれど、月に1回の外食は楽しみたい」といった、使い方のメリハリが大切だという。

一方、同じ年収600万円でも、現在のほうが家計に余裕を感じにくいと横山氏はみる。大きな理由の一つが物価上昇だ。家族の人数や食べる量、必要な消耗品が変わらなくても、同じものを買うために必要なお金は違う。さらに、学校の費用に加え、塾や習い事、受験対策などの教育費も負担になる。

「以前ならボーナスで家族旅行に行き、残ったお金を貯蓄に回せていた家庭でも、今はボーナスを教育費などの子どもにかかる支出や、日々の生活費の補填に充てる割合が増え、旅行やレジャー、貯蓄に回すことが難しくなっているケースが増えていると思います」

それでも、横山氏は「収入だけを理由に、最初から選択肢を狭める必要はありません」と話す。

幸せな家庭を築くために…(画像はイメージです/Shutterstockより)
幸せな家庭を築くために…(画像はイメージです/Shutterstockより)
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「大切なのは、何にお金をかけたいのかを家族で話し合い、早めに準備することです。計画的にお金を準備し、支出にメリハリをつけることで、希望を実現できる可能性は十分にあると思います」

そもそも、厚生労働省の「2025年 国民生活基礎調査」によると、児童のいる世帯の約3割は所得600万円未満である。SNSでは極端な意見が注目され、世間の分断を招きがちだ。だが、塾や習い事に通わせることも、絶対の条件ではない。そうした声に引け目を感じる必要はないだろう。

取材・文/集英社オンライン編集部