世帯年収600万円で子どもを二人育てる方法

男性の年収は約480万円。妻のパート収入約70万円と合わせ、世帯年収は約550万円だ。5年前に新築の戸建住宅を購入し、住宅ローンは月8万円、車のローンは月2万円を返済している。

「日々の生活が苦しいとまでは感じません。ゲームもするし、外食もたまにします。子どもへのおもちゃも普通に購入できていると思います。ただ、余裕があるとまでは言えず、たとえば、友達に遊びに誘われると、まず『いくらかかるんだろう』『妻になんて説明しようかな……』と少し計算してしまいますね」

趣味のゴルフは休日なら1回で2万円近くかかるため、友人に頼んで料金の安い平日に日程を調整するなど工夫しているという。毎月、最低でも1万円は貯蓄しているが、急な出費は重く感じる。妻は子育てや家事を多く担っており、現状では勤務時間を増やすのも難しいそうだ。

「世帯年収600万円で『親ガチャ失敗』と言われているのを見ると、率直に悲しいですね。職場には僕と同じような人がたくさんいます。二人目の子どもを考えているのですが、このような論調が流布され、“責任感がない”と思われるのは残念です」

飼い主を蹴る猫(画像提供、栃木県の男性)
飼い主を蹴る猫(画像提供、栃木県の男性)

では、実際に世帯年収600万円で子ども2人を育てる場合、何に気をつければいいのか。家計再生コンサルタントでFPの横山光昭氏に聞いた。

「世帯年収600万円だからといって、具体的に何かをあきらめなければならないとは思いません。ただし、旅行にも行きたい、習い事もさせたいと、すべての希望を同時にかなえようとすると、厳しいのも事実です」(横山光昭氏、以下同)

まず必要なのは、自分たちの生活にいくらかかっているかを書き出し、家計の全体像をつかむことだという。毎月の生活費だけでなく、税金や年払いの保険料など、年間で必要になる支出も確認し、貯蓄に回すお金を確保する。そのうえで、残ったお金をどう使うか考える。

「『年に1回は家族旅行に行きたい』『子どもが希望する習い事はさせてあげたい』など、家族がお金をかけたいことを挙げ、優先順位をつけてみるのです」

旅行の時期や行き先を工夫したり、習い事の数を調整したりしながら、どこまで実現できるかを家族で話し合う。その結果、外食やレジャー、車の買い替え、親自身の趣味などは、時期をずらしたり予算を抑えたりする必要が出てくることもある。栃木県の男性がゴルフの日程を調整していたのも、こうした工夫の一つといえる。