母親が語っていた「優しい子」の素顔

事件直後の5月、「集英社オンライン」は福生市内にある高林被告の自宅を訪ね、母親から話を聞いている。母親によると、高林被告は中学校卒業後、大学入学資格検定(大検、現在の高等学校卒業程度認定試験の前身)に合格したものの、仕事は長続きしなかったという。

高林被告が生活していたのは、実家の敷地内に自ら建てた約8平方メートルの小さな「離れ」だった。

建物には黒いスプレーで「天地」と書かれ、室内にはパソコンやトレーニングの記録、料理のレシピなどが残されていた。狭いながらも浴室やキッチンを備え、独自の生活空間をつくっていた。生活費などは年金暮らしの母親が負担していたという。

高林被告
高林被告
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母親は息子について「優しい子」と語る一方、事件については「あんなことをしたことは申し訳ない」と謝罪。「早く大きな反省をしてほしい」と話していた。

当時、高林被告を支持する人たちからは現金書留などの差し入れも届いていた。母親によると、高林被告はそうした支援について「ちょっと励みになるよ」と話していたというが、その後、息子は343万円以上の窃盗事件でも起訴され、ネット上での評価も変わっていった。

かつてネット上で「ヒーロー」と称された高林被告。母親が語った「優しい子」という人物像と、次々に明らかになった起訴内容との間には、大きな隔たりがある。

10月13日の公判でも、高林被告は落ち着いた様子で傍聴席を見渡し、時折微笑んでいた。退廷する際傍聴席に向き直り、前回の公判と同じように90度近く腰を折って深々と一礼した。

次回公判の日程は決まらず、後日調整される。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班