1デーパスポートは10月に最高1万2400円へ
そして、気になるのはやはり価格だ。
東京ディズニーリゾートは2021年3月から、日付によって価格が変わる変動価格制を導入している。1デーパスポート(大人)の上限は現在1万900円だが、10月10日には1万1900円、翌11日には1万2400円の日が登場する。
1983年の開園当初、パスポートが3900円だったことを思えば、最高価格は約3倍の水準となる。「高い」のハードルは、この秋さらに一段上がることになる。
かつて販売されていた年間パスポートも、コロナ禍の2020年以降、販売休止が続いており、現在も再開の予定は公表されていない。
一方、この夏は15時、17時から入園できる午後入園チケットが販売されている。1デーパスポートより安く、日中の厳しい暑さを避けやすいことも、夕方から人が増える一因なのかもしれない。
東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは、コロナ禍以降の中期経営計画で、1日当たりの入園者数上限をコロナ前より引き下げる一方、ゲスト1人当たりの売上高を高め、収益性を向上させてきたと説明する。現在は入園者数そのものをさらに伸ばす方針も掲げている。
「安くたくさん入れる」時代から、チケットの価格や来園時間、パーク内でのお金の使い方まで、来園者自身がより細かく選ぶ時代へ。真夏の閑散とした昼の風景は、そんな変化を象徴しているようにも見える。
「暑い」「高い」で客足が遠のいたかに見える夢の国。しかし少なくとも取材日のパークでは、猛暑と値上げに向き合う来園者たちが、時間帯とお金の使いどころをシビアに見極める「夜型・攻略型」の楽しみ方をしていた。
昼間の炎天下だけを切り取れば、確かにパークはガラガラに見える。ただし日が沈めば、夢の国はいつも通りの熱気を取り戻す。チケットの値段と同じく、その熱は当分、下がりそうにない。
取材・文/山口真央













