「天才画家あらわる!の巻」(ジャンプ・コミックス72巻収録)
今回は、署の芸術展に出展した作品を部長にけなされた両さんが、美術界の超新星と化すお話をお届けする。
署の芸術展ではさんざんな目に遭わされた両さんだったが、お金儲け&部長を見返すために美術展に出した絵画が、なんと金賞を受賞してしまう……。
「無教養な両津に芸術がわかるはずがない」と断言していた部長は「ぐぬぬ……」となるが、そもそも両さんが署の芸術展に出した作品群も、決して馬鹿にされるようなものではなかったように思える。
絵画はともかく、マッチ棒で作った巨大な戦艦武蔵、怪獣の精巧な彫刻、リアルに組み上げられたプラモデル……。どれも才能や技術がなければ作れない品ばかりだろう。
エンタメやサブカルチャーから生じたオタクアートと現在美術の接近を、部長世代の人々が認識するのは、なかなか難しいかもしれないが……。
なお本作より以前に描かれた「名人・両津!の巻」(ジャンプ・コミックス43巻収録)でも、部長は両さんと同じようなやりとりをして、彼の芸術性を否定している。そのときも両さんは、見事な木彫りの仏像を作り上げて、部長を見返している。部長には、もう少し芸術に関しての視野を広く持つことをおススメしよう。
それでは次のページから、両さんが芸術の秋にふさわしい力作を世に放つお話をお楽しみください!!