調理はIHなどの電気器具を利用

火災があった飲食店は、「馬好きのオアシス」をコンセプトにしたオーセンティックバーとして、2017年に銀座にオープン。2020年10月に新橋に移転してきたという。

近隣のビルに勤める30代・女性はこう語る。

「あそこは大きな馬の看板を出しているので、お店の存在自体は知っていました。でも、バーだとは思わなかった。人の出入りは少なく、こじんまりとしたイメージですね」

現場となったビル(撮影/集英社オンライン)
現場となったビル(撮影/集英社オンライン)
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店のホームページには「会員制のラウンジのような、極上の社交場でありたい」「『人と馬と夢を繋ぐ場所』皆様の夢を叶えるための、出会いの場所になりたい」との記載があり、新橋の”隠れ家バー”として営業していたようだ。

また、「一口馬主勉強会」として、同店ではたびたびオンラインサロンやセミナーが開かれていた。牧場経営者や調教師、馬主クラブ関係者や獣医といった錚々たるメンバーが登壇し、馬主に興味のある人へ講演を行なっていたという。

店のFacebookアカウントには、お酒や料理の写真とともに、こんな文言も添えられていた――。

<バーテンダーは、絶えず2名体制、お客様の大事な接待や会合にも、ちゃんと対応できるように準備しております>

<昨夜は久々の満員御礼の大盛況で、数々の新しい出会いや、新たな一口馬主、地方馬主の誕生の予感もありました!>

火災のあったバーの店長は調べに対し「店内でガスは使っていない。調理はIHなどの電気器具を利用していた」と話しているという。

警視庁は別の場所でガスが漏れ、2階のバーに充満し爆発した可能性があるとみて詳しく調べている。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班