中村勘九郎に中村芝翫…奔放だった名優たちの記録
とはいえ、おのれの道を突き進む昔気質の歌舞伎役者もまだまだいる。
1994年9月、「宮沢りえが手首を切った」という衝撃情報が芸能マスコミを駆け巡った。その原因とされたのが当時宮沢と交際が噂されていた人気歌舞伎俳優、五代目中村勘九郎(2012年逝去、十八代目中村勘三郎)の存在だった。
「宮沢はその2年前に貴花田(現、貴乃花光司)と婚約、電撃破局が世間を騒がせました。そして一連の出来事について勘九郎(当時)に相談するうちに深い仲になったといわれています。
とはいえ勘九郎は家庭があり不倫の関係で、しかもふたりとも超がつく有名人です。別れ話を苦にした末の宮沢の行動だといわれました」(当時事件を取材した週刊誌記者)
その後、宮沢は「泥酔していてコップで切った」とケガの理由を言い繕い、勘九郎も不倫を否定する会見を行った。真相は不明だが、いずれにしても“モテ男”の勘九郎は亡くなるまで太地喜和子、石川さゆり、大竹しのぶ、米倉涼子、椎名林檎など数多くの女性と噂された。
ちなみに勘九郎の次男・七之助は、2005年に「十八代目・中村勘三郎襲名を祝う会」の帰りに泥酔してタクシー代を払わずに逃走、追跡する警官に暴行を加える事件を起こしている。
一部週刊誌によると、パーティー後は(十一代目)市川海老蔵(現、十三代目市川團十郎)らと3時間にわたって六本木のキャバクラで豪遊していたようだ。その脇の甘さが父の面目を潰してしまうとは……。
何度、醜聞をさらしても学ばないのは、八代目中村芝翫だ。襲名直前の2016年9月、京都の人気芸妓との密会を皮切りに、2021年1月、そして同年の年末と3度の不倫が報じられている。
最初の報道のときこそ「夫婦で深く反省しております」と芝翫の不貞をともに受け止める言葉が“神対応”と話題になった妻の三田寛子だが、仏の顔も三度まで? 現在は別居中とも伝えられている。
2015年に逝去した十代目坂東三津五郎は寿ひずると結婚したものの近藤サトとの不倫が発覚。その後、泥沼の離婚裁判を経て近藤と再婚したが、1年7か月で離婚している。