先生の「逃げろ！」の声で生徒は無事脱出
突如現れた男に教室はざわついたという。
「見たこともない人でした。手にナイフを持っているのが見えて、僕も怖かったですし、教室には悲鳴が響きました。凶器は果物ナイフのような小さなものだったと思います。
テストでカンニングをしないように監督してた技術の先生が教室の後ろにいたタイミングだったので、すぐにその人を押さえたり、後ろから引っ張たりして生徒のほうへ来られないようにしてくれたんです。とても勇敢な先生で『みんな逃げろー』と叫んでくれた」
異様なのは教室に入るのを阻止されたり拘束されたりしながらも、容疑者の男は一言も発さず、無言で逃れようと手足をジタバタしていたという。
「僕の記憶では男は一切、声を出してません。先生の一声でみんな教室から一斉に逃げ出しました。校庭に逃げた人や近くの工場に逃げた人、みんなバラバラに逃げました。その後、少し落ち着いた時に周りで3、4人の女子が泣いていて、すごく怖いことが起きていたと実感しました。
その後、安全が確認された時点で学校に戻り、理科室で給食を食べて帰りました。明日登校するかなどは今のところまだ言われてません」
一方でこの中学校は他の事件でも話題になったことがある。別の生徒が語る。
「実は去年の夏に、うちの生徒がテレビで報じられるような大きな事件を起こしたんです。何でウチの学校ばかり……。今回は被害にあった側だけど、これだけ立て続けに何かがあるのは怖いといえば怖いです」
本来、このあたりは物騒な事件は起きない平和な地域だという。生徒の保護者によると期末テストは延期されるというが、1日も早く学校に平和が戻るのを願うばかりだ。
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取材・文／集英社オンライン編集部ニュース班
