「スマホでトラブル」。母娘でスマホ講座に通っていたことも
静岡県牧之原市の住宅で1月16日深夜、40代の女性が刺されたと同居する家族から110番通報があった。女性は首などに刃物で刺されたとみられる複数の傷があり、近くの病院に運ばれたが、17日未明に死亡した。
県警は自宅にいた中学生の長女(13)が切りつけたとみて、身柄を保護して事情を聴いている。14歳未満は「触法少年」として扱われ、刑法は「14歳に満たない者の行為は、罰しない」と規定しているため、刑事責任は問われない。
関係者によれば、長女は「スマホの件で母親と論争していた」といい、犯行動機がスマートフォンを巡るトラブルだった可能性がある。
近所の人によれば、事件のあった住宅は13歳の娘と母親、祖父母の4人暮らし。母親は二人姉妹の姉で、結婚して実家を出たが妊娠後に離婚、実家に戻って娘を出産したという。娘の面倒は祖母が見ており、ベビーカーに乗せて散歩する姿がよく目撃されていた。
「娘さんが3歳ぐらいになるまでは、爺さんと婆さん夫婦がとても可愛がって育てていた。専用の子供部屋もあって、おもちゃもたくさん買い与えて、散歩も3人でしょっちゅうしていたよ」(近所の男性住人)
娘は地元の公立小学校から中学校に進み、普段は自転車に乗って通学していたが、天候の悪い日は母親が車で送迎していたという。亡くなった母親はこのあたりでは少し都会っぽい雰囲気の女性だった。
母親のママ友の一人はこう証言する。
「母親は仕事も持っていて子育てに関する悩みもごく普通にあったけど、娘さんとの関係が険悪なんてことはなかったです。中学では親子を対象にしたスマホの使い方講座もあって、課金ゲームやSNSなどについての注意を一緒に教わってました」
県警は「触法少年」を理由に身元の特定につながる情報を一切公表しておらず、事件の概要についてもほとんど触れていない。しかし、児童相談所に送致するなどの必要措置を講じるために、動機などを慎重に調べていく。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班