全日本で「想定通り」のレース

この秋、早稲田大学の駅伝チームが善戦している。

10月の箱根駅伝予選会は4位で本大会出場を決め、11月の全日本大学駅伝は前回と同じ6位で翌年大会のシード権を獲得。それぞれ目標に掲げた「3位以内」にはあと一歩届かなかったものの、13位に終わった今年の箱根駅伝を思えば、復調の兆しは見えている。

箱根駅伝シード落ちの屈辱を経て生まれ変わった新・早稲田は「想定通り」。監督が語った名門復活の秘策とは_1
11月6日の全日本大学駅伝でアンカーを務めた佐藤航希
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全日本大学駅伝のレース後のことだ。

今年6月から指揮をとる花田勝彦・駅伝監督が、スマートフォンで選手の設定タイムが書かれた表を見せながら、レースを振り返ってくれた。

「前半区間は、他の大学にけっこう誤算があった中、うちは想定通りに進んだ。2区の井川(龍人、4年)は調子が悪かったけど、よくまとめました。

全体では8区間中6区間は想定通り。ただ、心配していた5区と6区は、ふたりで合わせて2分くらい悪かった。終盤の2区間は、区間順位は想定内ですけど、タイムは想定よりもよかったです」

箱根予選から3週間で臨み、疲労がある中、確かな手応えがあったのだろう。花田監督の声は明るかった。