高齢者の異性に対するトラブルは珍しいことではない
かつては川湯温泉の飲み屋街を闊歩していた佐藤容疑者が辿り着いたのが、今回の事件を起こした高齢者施設だった。道内の介護施設で働く男性が語る。
「これまで高齢者福祉施設での事件となると職員による入居者に対する虐待事件などが多かったのですが、昨今は入居者による傷害事件やトラブルも増加しています。高齢化が進む一方で高齢者施設や介護現場は慢性的な人手不足に陥っています。施設が大きくて立派でも、実際は職員の目が行き届いていないということはままあります」
介護業界に詳しいジャーナリストの甚野博則氏も昨今の高齢者施設での性犯罪、異性トラブルについてこう語った。
「介護現場において高齢者の異性に対するトラブルは珍しいことではありません。最も多いのが、男性利用者が女性の介護職員に性的ハラスメントを行うことですが、他にも女性利用者の布団の中に男性利用者が潜り込んでしまって騒動になったケースもある。高齢者の中には認知症の方も多く、また高齢であっても性的欲求は人それぞれ。施設側は要介護者の日常の言動や、これまでの生活環境などを踏まえた上での対応が求められますが、十分ではなかった可能性もある」
100歳を超え、施設で過酷な最期を迎えた被害者やその遺族が不憫でならない。
※「集英社オンライン」では、今回の事件や高齢者施設にまつわる性犯罪、トラブルについて情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(Twitter)まで情報をお寄せ下さい。
メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com
X(Twitter)
@shuon_news
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班