親子でふたり乗りする電動キックボーダーも
また、伊藤容疑者は事故時の走行速度については「10キロ以上出ていた」と供述。
電動キックボードについては、7月1日の道路交通法改正によって電動キックボードをふくめた特定小型原動機付自転車は16歳以上は免許不要で、最高速度を時速6キロ以下の設定に切り替えるなどしていれば、歩道や路側帯での走行も可能となっている。
しかし、伊藤容疑者が使用していた電動キックボードは最高速度20キロに設定されており、法律上は歩道を走行できない状態だった。
そもそも電動キックボードにまつわるトラブルは、7月の道交法改正以前からも起こっていたが、そこにさらなる規制緩和がなされたことで、このような事故が頻発することは懸念されていた。
日頃から電動キックボードにヒヤリとさせられているタクシードライバーたちは、その危険性をこう指摘する。
「電動キックボードの利用者は歩行者気分が抜けてない人が多いけど、あれはもう車だからね。歩道でも明らかに(時速)6キロ以上出してるだろって人もよく見ますよ」(50代男性)
「まだ乗り慣れていない人が多いのに、自転車と違って簡単にスピードが出るから危ないですよね。
私も歩行者とぶつかりそうになってる電動キックボードを何回見たかわかりませんよ」(50代男性)
「一番危ないのはふたり乗り。たまに親子で乗ってたりもするけど、子供の命が大切じゃないのかって思いますね。電動キックボードの利用者はかなり増えてるから、今後もこの手の事故は増えるんじゃないですかね」(40代男性)
新たな移動手段なだけに、みんなが安全に使えるよう規則の再考と利用者の自覚が必要な段階にきているかもしれない。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班