『クレー射撃』にハマりだして、Bは変わった
「メディアでは『建設会社の社長でお金持ち』みたいな表現で伝えられていたけど、実はBの会社、何年か前からクビが回らなくなってたのよ。もともと、あいつが地元で仲が良かったメンバーを集めてつくった会社なんだけど、従業員からは『社長がぜんぜん仕事しない』『会社は大赤字だ』とさんざん裏で文句言われててさ。それで業績もみるみる落ちていって、今から2年前くらいにその地元のメンバーともケンカ別れして、オフィスも自宅に移転したんだよ」
記者がその自宅を確認したが、平屋の一軒家で、「オフィス」とは似つかわしくないたたずまいだった。
「Bの会社は、2022年の売り上げは26億円以上で、従業員も約50人(うち事務8人)いることになってるけど、あの家(平屋の一軒家)で大勢が仕事なんてできるはずがない。だからあいつはタワマンに住めるほどの金持ちなんかじゃなくて、会社の借入金に手をつけて都内で豪遊していただけ。『もう銀行に金を返す気もないし、死ぬ前にパーッと遊ぼう!』と思っていた矢先、A子さんが現れたんですよ」
Bさんの会社立ち上げと結婚についてもこう話す。
「地元のメンバーで会社を立ち上げて、30歳くらいで10歳ぐらい年下の女性と結婚したんだけど、その子はAさんとは対照的に、素朴で『夫に尽くすタイプ』の子だったよ。家事も一生懸命だったし、夫婦仲もよかった。
Bも奥さんも酒が飲めないからか2人とも旅行が趣味になって、『この前、奥さんと〇〇に行ってきたわ』としょっちゅう、うれしそうに自慢してたんだ。残念ながら子宝には恵まれなかったけど、とにかく夫婦仲はよかったよ」
糟糠の妻との旅行が唯一の趣味だったBさんが変わり始めたのは10年ほど前。クレー射撃に打ち込むようになってからだという。
「なぜだか急に『クレー射撃』にハマりだして、1本400万円もするイタリア製の銃をはじめ、全部で4〜5本の銃を持つようになったんだ。もちろん、あいつは動物を撃つ猟は忌み嫌っていたんだけど、ああいう趣味を持つ人はとにかくお金持ちが多い。だからあいつもクレー射撃場に通ううちに周りに触発されていったんだろうね。
身なりに気を遣うやつじゃなかったのに、ロレックスの『デイトナ』を分割払いで買ったり、昔は普通のクレジットカードだったのが、いつの間にかプラチナカードに変わってた。挙げ句の果てに、『この前、〇〇さんって人と知り合ってさ』とか『俺、××さんに気に入られてるから』と人脈アピールするようになったんだ」