俳優の母は「昨日から連絡がつきません」

私生活では、結婚するつもりがないことを公言していたため、跡取りは必然的に、もうけにくい。しかし、このことで両親との仲が険悪になるようなことはなかったという。
関係者が続ける。

「孝彦と段四郎の仲はいいですよ。亀治郎時代から『妻も娶らないし、子供も要らない』と公言していたが、段四郎もこれを認めていて、跡取りがいないことに文句も言っていませんでした。孝彦は、かつては恋人と家を出たこともあったが、別れてからは実家に戻っていることからも、親子関係は良好だったことがわかります。

そもそも澤瀉屋は血縁を重視しない、容姿と芸の実力主義で、お母さんの延子さんもそれをよくわかっていました。延子さんは肝っ玉かあさんで人柄もすばらしく、歌舞伎界の他の家のおかみさんまでをもまとめていた影の実力者です。京都の友禅図案家のご出身で、芸事にも通じておられた方と存じ上げています。ただし、段四郎が十年ほど前から肝臓の重い病気で、自宅療養を続けていたので、延子さんの負担もかなり大きくなっていたようです」

規制線が張られた東京・目黒区の自宅(撮影/集英社オンライン)
規制線が張られた東京・目黒区の自宅(撮影/集英社オンライン)

そんな中で巻き起こった今回の事件。直前の「女性セブン」による報道との関連性はあるのだろうか。

「誌面化するにあたり、女性セブンは15日の月曜日に事実関係を本人に直撃しています。猿之助はそれを受けて考え込んだのでしょう。自身のマネージャーも務める俳優宛てに謝罪の言葉とともに『愛してる』といった文面の遺書を残し、それとは別にこの俳優に遺産をすべて相続させるという内容のメモまで残していたようです。
事件当日に現場から119番通報したマネージャーというのはこの俳優のことと思われ、救急車で段四郎さんらが搬送された後に現場で泣き崩れていたのを報道陣にも目撃されています」(社会部記者)

この俳優の母は取材にこう答えた。

「昨日の猿之助さんのことがあってから子どもとは連絡がとれていません。歌舞伎関係のお仕事もしているとは聞いていましたが、猿之助さんの身の回りの世話までしていたとは聞いていません。猿之助さんはとても素晴らしい方だと聞いていました。舞台でもご一緒しており、兄のように慕っていました」