逮捕されたのは93歳”ガンコ爺さん”。近隣トラブルか…

遺体発見から約1か月後、逮捕されたのは近隣に住む川口寛(かん)容疑者(93)。かつて川口容疑者は市内で駄菓子屋を営んでおり、地元では有名な“変わり者”の老人だった。

逮捕された川口容疑者
逮捕された川口容疑者

「もう40~50年以上やってる駄菓子屋さんで、もともとは寛さんのご両親が営んでたけど、寛さんが結婚されてからは奥さんが店を切り盛りしてました。店は駄菓子の他に文房具とか雑誌、アイスなんかも置いてて、小学校が近いから夏場は子供がよく集まっていた。

ただ、奥さんはすごく優しくて子供たちにも人気があったんですが、寛さんは昔から子供が嫌いで『さっさと帰れ』『いつまでも店にいるな』ってよく怒ってましたね。もう高齢なので店は閉めているのですが、今年に入って息子が下校中に挨拶をしたら無視されたらしくて……『子供嫌いは相変わらずなんだ』って思っていたところでした」(近隣住民)

川口容疑者が経営していた駄菓子屋
川口容疑者が経営していた駄菓子屋

現在は妻と定年をむかえた長男と三人で暮らしていた川口容疑者。妻や子どもたちへのアタリも強く、周囲からは“昭和のガンコ爺さん”と呼ばれていたという。

「駄菓子屋を営む傍ら、土木関係の仕事もしていたこともあり、身体は丈夫でした。93歳にもかかわらず、10キロくらい離れた旭市のスーパーにも自転車で買い物に出かけ、ゴミなどを乗せたリヤカーを押してる姿も見たことあります。事件が報道された後、ネットでは『認知症か?』ってカキコミがありましたが、そんなことはまったくない元気な爺さんです」(別の近隣住民)

川口容疑者は1月某日、土屋さんの自宅に勝手口から押し入り、寝ている土屋さんをハンマーで何度も殴打、殺害した。

「自宅からは凶器のハンマーが押収され、川口容疑者は犯行を認めている」(社会部記者)

温厚な土屋さんと川口容疑者との間に何があったのか。前出の第一発見者が二人のトラブルを証言する。

「土屋さんの家の前に川口さん所有の70坪くらいの土地があって、10年位前までは家庭菜園のような小さい畑をやっていたので二人は顔見知りでした。川口さんは畑をやめてからもちょくちょく、リヤカーに乗せた大量の粗大ゴミを捨てにきたり、自分の土地だからとやりたい放題でした。

一度、土地の枯れ草を焼いていて、土屋さん宅の近くまで火がきてしまって、煙がモクモク家にたくさん入ってきたんです。しかも土屋さんに声をかけずに焼いていたらしく、その時は土屋さんもかなり強く川口さんに注意していました。どうみても川口さんが悪いのですが……」

川口容疑者が使用していた土地
川口容疑者が使用していた土地
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暴走した93歳の老人を止める手段はなかったのだろうか――。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班