「明日からいじめるぞ」となったら怖い

そもそも、なぜ警察に向かって「ショウリンジ!」と叫ぶのだろうか。

府警関係者によると、その由来をめぐっては、大阪の走り屋系グループが使っていた「少林寺レーシング」という名前が広まったとの説があるが、裏付けは取れていない。

一方、動画の投稿数が多い愛知県では県警が集計を始めた9月17日からわずか8日間で157件の関連する迷惑行為が確認され、県教育委員会を通じて各小中学校への注意喚起も行われた。

愛知県教育委員会の担当者は、少林寺レーシングについて「県警も、いつ誰が何の目的で『ショウリンジ!』と言い出したのか、まだ特定できていないそうです」と話している。

では、実際に子どもたちは、何を面白がっているのか。

山本さんの小学3年生の息子は、少林寺レーシングについて「ルーツはわからないけど、警察が来てくれるから皆、面白がっている」と話していたという。

少なくとも、この男児の周囲では「ショウリンジ」という言葉が、警察を挑発する遊びの名前として使われている。

山本さんが気をもんでいるのは、息子が誘われたことだけではない。学校では児童同士の暴力トラブルもあり、転校したばかりの子どもたちが巻き込まれないかという不安も抱えている。

「息子は今のところ、少林寺レーシングには参加していないと話しています。ただ、誘ってくる上級生たちとは普段から公園で遊んでおり、今後も顔を合わせる機会はある。転校してきたばかりなので、余計に心配なんです。

その子たちは、少林寺レーシング以外にも、近隣マンションでピンポンダッシュを繰り返していると聞きます。教壇を蹴って壊したりバッタを無理矢理口にいれてきたりする、かなりの“悪ガキ”で娘も何度か殴られたことがあるようです。もし息子がまた断ったことで『明日からいじめるぞ』みたいなことになったら、それも怖いじゃないですか。結構容赦のない子たちみたいなので、親としては不安です」

母親が知らない間に、子どもたちの間で広がっていた「少林寺レーシング」。その誘いを断り続けられるのか。山本さんは息子の学校生活を案じている。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班