行き場失う声「本当の思いは、口に出せない」
11月の中間選挙を見据えた複数の調査では、物価上昇やイラン戦争の影響を受け、トランプの支持率が30%台まで落ちていることがわかった。顕著だったのは、2024年に彼を支持した若い世代からの支持率急落だった。
だが、それをもって全有権者の約2割を占めるZ世代が民主党支持に傾いていると考えるのは早計だ。
ハーバード大学がZ世代にあたる18~29歳を対象におこなった最新の調査では、「共和党・民主党どちらが議会に変化を起こすために有効か」という質問に対し、「どちらでもない」と考える割合が最も高くなった。
データ分析においては、Z世代が二大政党制に対し強い不満を持っていること、両党いずれについても「自分たちではなく、エリートを優先している」と感じていることが指摘されている。
生まれた時からインターネットを通じて膨大な数の情報に触れ、「最も多様な世代」と言われる米国のZ世代。彼らにとっては、共和党と民主党の二大政党制では自分たちの意見を反映することはできず、メディアやSNSでさえも、受け皿とはならないようだ。
「移民やジェンダーなどについての率直な意見を言おうものなら、危険人物のレッテルを貼られる。新聞やテレビは自分たちのストーリーに沿うよう事実を捻じ曲げる。SNSの配信者だって、スポンサー次第で内容を変えたりする。トランプのことだって、信じてない」と話すのは、既出のマシューだ。
「米国では『普通の会話』ができない。感じたことをふと口にするだけで、誰かを傷つけるつもりなんかないのに、勝手にフレーミングされてしまう気がする。本当に、嫌気がさすんだ」
米通信社の「AP」は10月、未来を悲観し、絶望的になっている米国大学生たちの姿を伝えた。記事には「救急のメンタルヘルス部門で働いているが、最も多い相談は自殺念慮だ。彼らの多くが、不安の背景として現政権の在り方を挙げている」「これから人生が始まる人たちの気持ちを想像してみてほしい。こんなにすさんだ未来は見たことがない」といったコメントが寄せられている。













