「逮捕されても不起訴なら照会に引っかからない」制度の課題
また、ポイントとなる犯罪事実確認についても、制度上の不十分さが拭えない。
『中学受験 やってはいけない塾選び』などの著書があるノンフィクションライターの杉浦由美子氏はこう指摘する。
「犯罪事実確認で照会できるのは性犯罪で『有罪』を受けた人のみで、逮捕はされたけど示談等で不起訴になった人は照会に引っかからない。
そういう(性犯罪の)傾向がある人を、採用の入り口で完全にブロックすることは難しく、一定数、どうしても教育現場に入ってしまう」
また、日本版DBSの犯罪事実確認の対象となるのは、法律で定められた特定性犯罪(不同意性交や不同意わいせつ、盗撮や痴漢など)の前科のうち「一定期間内」のものに限られる。実刑の場合は刑の執行終了などから20年、執行猶予付き判決と罰金刑の場合は10年が対象で、対象期間を過ぎた前科は照会できない。
公益社団法人「全国学習塾協会」は独自に「こども安全塾」認証制度を創設するなど、日本版DBSの運用開始に向けた準備は進んでいる。
盗撮事件から約3年。今回取材した4大手塾は、いずれも日本版DBSの認定申請を予定していると回答した。しかし、犯罪歴の照会だけですべての性被害を防げるわけではない。制度の運用開始後も、実効性のある防止策と子どもを守るための不断の取り組みが求められるだろう。
※「集英社オンライン」では、今回の記事に関連して学習塾でのトラブル、事件について情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(旧Twitter)まで情報をお寄せください。
メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com
X(旧Twitter)
@shuon_news
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













