「貨幣は寝て待て!?の巻」(ジャンプ・コミックス84巻収録)

今回は、とんでもない値段のつく古銭・古紙幣が存在することを知った両さんが、古銭集めに血道を上げるお話をお届けする。

300年の歴史を誇る両津家から発見された古銭の数々。その価値ははたして……!?

お話のきっかけは、部長の父がコレクションしていたという古いお札のあれこれ。

日本における古紙幣は、1881年に創立された日本銀行が発行した紙幣を指すといって、よいだろう。最初期の1885年から発行された「日本銀行兌換銀券10円券」は、まだ銀本位制下での銀貨との兌換が約束されていたものだ。1989年から発行された「改造兌換銀行券(改造1円券)」は、用紙にコンニャク粉を混ぜたり印刷に鉛白を使用したりと、さまざまな工夫を凝らして作られたもの。

こういった歴史的背景やデザイン、そして稀少性によって現代の価値が決定されている。

本作中で2千万円の価値があると称されている「旧国立銀行券20円札」は明治6年から32年まで発行されていたもので、日本神話のヤマタノオロチ・国護りのワンシーンの絵柄があしらわれている。発行当時における最高額面の貨幣だったため発行数が少なく、おのずと現存数も限られている。

ちなみに当時の20円は……物価指数や給与など、なにを基準に比較するかにもよるが、現代の数10万円に相当するようだ。

それでは次のページから、両さんが実家の古銭をかき集めて一攫千金をもくろむお話をお楽しみください!!