Aさんは「あんたの疑いは晴れた」と刑事に言われたそうです
――5月の件(星華ちゃんの顔を殴ってケガをさせた傷害容疑)に関しても山下容疑者は「身に覚えがない」と話していますが、これはどの程度のレベルの話でしょうか。
「100%での否認です。『うっかり何かをしちゃったかもしれない』とかそんなこともないレベルです」
――Aさんは何のために弁護士を立てたのでしょうか。
「おそらくマスコミ対策ではないかと思うのですが。あともうひとつ、文春オンラインに(山下容疑者は)180センチと書いてありますが、毎日接見してる私にはそんな長身に見えないので翔也くんのお母さんに聞いたら『168センチじゃないか』ということでした。だから(文春がタイトルで報じたAさんの連れ添っていた男性は)違う人なのかもしれません。彼女が一緒にいたのは翔也だけじゃない可能性がありますよね」
――警察の彼女側への聞き取りがあまりされていないようにも感じます。
「おっしゃる通り。私が今回不思議に思うのが、警察がどうやら彼女の言うことを100%信じている感じなんです。なぜ翔也くんだけを疑うのかが不思議なんです」
――山下容疑者と出会う前、三重県の児童相談所で星華ちゃんが一時預かりになった経緯や、橿原市に転居したばかりの3年前に虐待を疑われて通報されたことなどは、警察は問題視していないのでしょうか。
「例えば3年前のことも一時預かりのことももう報道されていますが、取り調べで翔也くんが刑事さんにそのことを言うと『3年前のことは一切関係ない』と言われたそうです。なぜか知らないけど『100%彼女が真実を語っていてお前が嘘をついている』という前提で取り調べをしているようです。任意捜査の段階では二人とも疑われていたようですが、翔也くんだけ逮捕された。僕がAさんから聞いてるのは、どの時点かはわかりませんけど、『あんたの疑いは晴れた』と刑事に言われたそうです。なぜ彼女の疑いだけ晴れて、どこで翔也くんの単独犯という話になったのか。何が決め手となってこんな天と地ほどの差が出ているのか」
――動画でもあるのでしょうか。
「そういう動かぬ証拠があればわかるのですが、それも別にない。ほっぺたを触っていたことは認めているんですよ。説教するときにちゃんとこっちを向きなさいということを翔也くんは『アゴクイ』と表現するんですが、そういうことはしたけど、アザができるほどつねったりなんかしてないと。『指一本触れてないとは言いません。こちらを向かせました』と言っています。だけどAさんは『翔也がつねった』と証言しているわけですね。僕が知る限り翔也くんに前科はないし、そういう兆候もまったくありませんでした。僕も驚きましたけど彼は仲間内の評価がものすごく高くて、みんな『絶対にやってない。そんなやつじゃない』と口を揃えてます」
――星華ちゃんが亡くなった当日の様子について、山下容疑者はどう説明していますか。
「ずっと3人一緒だったと言うんです。ところが一昨日会ったときに彼から聞いた話では、8月26日付けのAさんの供述調書に驚くべきことが書いてあったというんですよ。3人で寝ていたのに彼が隣の部屋に星華ちゃんを連れ出したという内容の調書が存在するらしいです。彼は『まったくそんなわけがない、そんなことしてない』と話していました」
――つまり、山下容疑者に小児性愛嗜好があるような調書が出来てるということですか。
「そういうことですよね。何かそっち系の話に持っていってるというか」
――警察がミスリードしている可能性はありませんか。
「Aさんはすごく誘導されやすい性質というか、警察の取り調べでは警察に都合のいい話をして、その一方で僕には先ほどのように『もしかしたら自分がパニックになってうっかりお腹を押してしまったかもしれません』なんて話をするわけです。それを聞いて『これでこの事件終わったな(山下容疑者の疑いは晴れたな)』とうれしくなってしまったほどです。その可能性が存在するなら彼ひとりを起訴するのは無理ですから。ところが警察には『翔也がひとりで隣の部屋に星華を連れてった』みたいな話をしてるわけです」