町内で清掃活動に真面目に取り組んでいた
今回、大麻とみられる薬物が見つかった部員寮の周辺もにわかに騒がしくなってきた。近くに住む60代の女性はこう語る。
「悪質タックル問題の前までは、まだやんちゃな学生もいて、夜の11時過ぎでも窓を開けっ放しで大声を出したり、酔っ払って騒ぐ子もいて、そのたびに近所のお父さんたちが注意しに行ってました。でも最近は、そういう近所迷惑な行為もまったく影をひそめるようになって、うちの主人も『最近の子は大人しいねえ』なんて言ってたほどです。朝に出かけて、練習が終わったら夕方に帰ってきますし、夜中に出入りっていうのもまったく見ない。本当に真面目ないい子たちですよ」
別の60代の女性も、日大アメフト部員たちには好印象しか持っていなかった。
「どの子もみんな、会えば気持ちよく挨拶をしてくれるし、奉仕活動の一環で近所の公園の掃除も4人くらいで定期的にしてくれています。そういうときには子どもたちにも優しく接してくれる、いいお兄ちゃんばかりで、近所の人たちからしたら息子に近い感覚ですよ。最近は猛暑だから、庭の水やり中に通りかかった彼らに水をかけてあげると喜んだりしてね。そういう意味でも、今回の大麻騒ぎは物事の善し悪しを判断できない『子供』の部分が出てしまったんですかね。例のタックルの件はすっかり落ち着いていたし、いい子が多いことを知ってるだけに残念です」
60代の男性も残念そうだ。
「昔はやんちゃな学生が多くて『騒ぐんじゃない!』ってよく注意したものですけどね。タックル事件以降は、コロナの流行りだしたあたりからですかね、まったく迷惑だと感じることもなくなって、最近の子はそういうバカなこともしないんだって思ってたくらいですから、大麻が見つかったっていうのは驚いてますよ。町内で清掃活動なんかがあればみんなで真面目に取り組んでくれたし、試合とかで夜の遅い時間に帰ることがあっても、静かに寮に入ったりと近隣にも気遣いできる学生ばっかりなんだけどね」
寮の近くには、広報部員として活動する日大生も姿を見せていた。
「普段は部活動の活躍ぶりを紹介する学内向けの記事作りをしているんですけど、今日は顧問からの指示で念のため寮の写真だけ撮りに来ました。大学側からは調査の進展具合なども一切説明がなくて、そもそも報道されるまでこんな騒ぎがあったこと自体、知らなかったんです。夏休み中なので学内で情報が回ってくるということもないので、自分も戸惑ってます」