両親の顔にかけたビニール袋も薬の包装もすでに焼却か

「猿之助は5月15日に女性セブンの直撃取材を受けて厭世気分になり、両親に打ち明けた。歌舞伎や芸能の仕事もやり切り、趣味のギャンブルも満喫して現世に未練がないという猿之助と、10年以上肝臓がんを患いステージ4まで進行していた父の段四郎、その介護に疲れ果てた母、家族全員の『思い』が一致したことで心中を決意した。

17日の夜には、猿之助が処方してもらって大量に余っていた睡眠導入剤を飲んで寝床に入った両親は『来世で会おう』と意識を失った。猿之助は両親の顔にビニール袋を被せ、こと切れたことを確認するとビニール袋を外した。そして18日午前7時ごろに松竹に『体調が悪いので今日の公演は休みます』と電話を入れた後、自らも睡眠導入剤を飲んで自室のクローゼットに籠り、首吊りも試みたが死には至らなかった……これが猿之助が警視庁に説明している経緯のようです」(社会部記者)

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市川猿之助(共同通信)
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これが事実であれば、全員同意の上の心中で、生き残った猿之助は自殺幇助罪(刑法202条)に問われるケースだ。しかし、今回はこの立証が極めて難しくなった。猿之助が自殺を図る前に、両親の顔にかけて外したというビニール袋も薬の包装も全て近所のゴミ捨て場で処分してしまったというからだ。

「間が悪いというか、18日は一帯のゴミ収集日で、昼前には収集されてあっという間に焼却処分されてしまった。警視庁が事件を認知して調べを始める段階で、すでに物証類はほぼすべて灰になっていたということです」(同前)

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猿之助が普段から利用していたゴミ捨て場(撮影/集英社オンライン)

18日午前10時ごろ、様子を見に来たマネージャーAさん(40代)ともう一人のマネージャーが、半地下の自室のクローゼット内で黒いTシャツと黒い長ズボン姿で横たわり、口から泡を吹いている猿之助を発見。さらに2階で倒れていた両親を見つけて119番通報した。自室の入り口に目立つように立てかけてあったスケッチ用のキャンバスには、猿之助の肉筆でこんな文言が記されていた。

<愛するAだいすき。次の世で会おうね たかひこ>