僕らの時代にはいなかったタイプ
――高津は和希と七緒に何かを教え込むというより、必要なときに手を差し伸べて見守る人物です。玉木さん自身は、若い人に対して「教えること」と「見守ること」の距離感をどう考えていますか?
僕自身、教えるのが下手なので、あまり「ああしなさい、こうしなさい」ということは言わないですね。みんなもそれを察しているのか、相談もあまりされない(笑)。相談されたとしても、「まあ、なんとかなるんじゃない? 大丈夫だよ」くらいしか言わないので。
結局、本人が壁や問題に直面して、自分で乗り越えなければいけないものだと思うんです。僕自身も誰かに相談できるタイプではなくひとりで処理するタイプだったので。高津のように、少し離れたところから見守っていることのほうが多いかもしれません。
――玉木さん自身も、昔から自分で問題を解決するタイプだったんですね。
そうですね。長男気質というのもあるのかもしれないですけど、昔から人に頼るのがあまり得意ではなかったんです。次男や三男だと、上の人に頼るのがうまかったり、甘え上手だったりする人も多いと思うんですけど、僕はそれができなくて。だから、自分のわからないことを素直に相談できる人は、うらやましいなと思ったりもしました。
――年下の方と共演したり、一緒に仕事をしたりする機会も増えたと思います。若い世代から気づかされることはありますか?
若い人たちを見ていると、非常に器用な人が多いなと思います。僕らの時代は、僕自身も含めて、もっと不器用な人がいっぱいいたというか。表舞台に出るとすごく緊張してしまったり、何度練習してもうまくいかなかったり。でも今は、何事もサッとできてしまう若者がすごく多い気がするんです。
お芝居もそうですけど、もう、うまいんです。基本のベースラインが高い。大舞台に立っても平然としているし、僕らの時代にはいなかったタイプだなと思いながら見ています。
――玉木さん自身は「不器用だった」という感覚がありますか?
僕は、もともと芝居がすごく下手だった。現場で叩かれて、叩かれて、経験を積んでなんとかカバーできた部分があるんです。
この間、僕が出演したドラマに出られた「お芝居するのが初めてなんです」という子ですらうまかった。もう考えられない(笑)。すごいなと。だから、この先、日本の作品の質はどんどん上がっていくだろうし、逆に僕自身ももっと質を高めていかないといけないという危機感はありますね。
作品が終われば、また次の作品で何度も生き直すことはできますけど、今やっている作品がすべてだと思いながら取り組まないといけないと思っています。













