「世界に通用する」日本のアニメに参加したかった

――海外作品の吹き替えはこれまでも経験されていますが、日本の本格的なアニメーション作品で声優を務めるのは今回が初めてです。オファーを受けた理由は?

玉木宏さん(以下同) 世界に通用するという意味では、実写なら最近は時代劇、日本のアニメもすごく強いコンテンツだと思っているんです。だから、参加できるならぜひ、という思いはありました。

台本を拝見した時点では、まだ映像は見られなかったんですけど、ストーリーでも勝負できる作品なのではないかと思いました。完成したものを見ると、映像もすごくきれいですし、音楽も加わって、ストーリーにもさらに奥行きを感じるものに仕上がっていたので、関わることができてよかったと思っています。

――実際に声だけで高津を演じてみて、難しさを感じたのはどんなところでしたか?

実写であれば、相手との距離感やたたずまいで表現できることもありますが、声だけでその空気を作るのは難しいです。声のテンションひとつで聞こえ方がまったく変わってくるので。そこは監督に身を委ねながら演じました。

玉木宏さん 写真/石田壮一
玉木宏さん 写真/石田壮一

――今回は都会を離れて離島に進学した高校生の和希役を演じた石橋陽彩さん、1974年からやってきたという謎の少女・七緒役を演じた永瀬アンナさんと一緒に収録されたそうですね。

これまで声優の仕事をしたときは僕が最初に声を入れることが多くて、誰の声も入っていない状態だったんです。だからキャッチボールをしている感覚がなくて、一方的に話しているような難しさがありました。

でも今回は、ほぼ最後の収録だったので、みなさんの声を聞きながら演じることができたんです。しかも初日は石橋さんと永瀬さんも同じブースに入ってくださったので、お芝居のキャッチボールができた。相手のテンションを受けて、こちらも返していく。それは普段の実写のお芝居と変わらない感覚だったので、おふたりにはすごく助けられました。