「1万人規模のレジャー施設を作る」との壮大な夢
女性によると、関被告はその後、静岡県熱海市に本部がある新興宗教団体の教祖の教えに影響を受けて入信。そこからさらにスピリチュアルな世界への傾倒を深めていったのだという。
「セミナー時によく言ってたのが『宗教だといろいろと縛りがあるから、自分たちは宗教じゃない、あくまで明るく楽しく生きるために神様の勉強をするんだ』ってこと。とはいえ、教え自体は宗教そのものなんですけどね。
セミナーでは、『手をかざしたら身体の悪いところが治った』とか、『手がキラキラ光ってる』なんて言い出す人がいるんです。実際、自分が参加していたときも、なぜか手が金粉を散らしたかのように光ってる人がいました。これはもうトリックなのかなんなのかよくわからないんですけど。
その他にも、手をかざしたら『薬を作っているイメージの映像が頭の中に浮かんだ』って打ち明ける人がいて、後日にコロナワクチンの錠剤の開発がニュースになったり。『魚が大量に打ち上げられる』という事前に頭に浮かんだイメージそっくりのニュース映像が流れたという人がいたり。目の前でそんなことを言われたら、ますます信じちゃいますよね」
女性は、関被告の集金システムの中身についても語った。「ご利益」があるなどと称して会員に売るペンダントが、関被告が代表を務める協会の主要な収入源になっていたという。
「ペンダントには位があって、最も下位の『光ペンダント』は10万円、その上が20万円の『光明ペンダント』。さらに、指名されたものしか買えない30万円する『大光明ペンダント』が最上位としてあります。
ほかにも野菜とか化粧品なんかも売っていましたが、べらぼうに高いという印象はなかった。いわゆる〝宗教感〟というのは薄かった印象です」
実質的な「信者」である会員の前で、「1万人規模のレジャー施設を作る」という壮大な夢を語ることもあったという関被告。「洗脳のような状態にあった」というこの女性が、関被告の呪縛から目が覚めるきっかけになったのは、今回の事件にもつながる関被告の行状だったという。
「私が目を覚ますきっかけになったのは、関の女性関係です。教えの中には『不倫しない』っていうのもあるんですけど、関は主張とは裏腹に、複数の女性を堂々とはべらしてるんですよ。そのことに違和感を持って。
他の信者さんに意見を求めても、みんな『関さんだから仕方ない』って口を揃える。洗脳が進んでいたのかもしれません。さらに、ほかの信者さんから受けた相談が脱会の決定打になりました。その方は信者としてもかなり熱心な方だったんですけど、入会を勧めた知り合いが関さんに手を出されたようで、その人も関さんは教えに沿っていないと疑いを持ったみたいでした」