若僧が上から目線で「味方」なんて…
いっぽう、5月3日から明治座で開かれていた「市川猿之助奮闘歌舞伎公演」は事件以降、代役を立てて無事に28日の千秋楽を乗り切った。しかし終演後、夜の部の代役を務めた中村隼人のスピーチが関係者を激怒させた。
隼人は下りた緞帳の前で正座をし、満座の客を前に「我々は猿之助の味方」と涙目で語ったのだ。ファンたちはこれに感動し、翌日のワイドショーやスポーツ紙は美談として報じたが、幹部俳優や評論家、梨園の関係者の捉え方はまったく違っていた。
「段四郎さん夫妻という歌舞伎界の大物が亡くなっており、女性誌に報じられた猿之助のハラスメント問題も何ひとつ解明されていない。そんな中で、隼人のような若僧が上から目線で『味方』なんて大見得したもんだから、しばらくは『隼人、けしからん!』とばかりに、この話題で持ちきりになるかと思っていたんですが、文春砲の一撃で、全部吹っ飛びましたわ」
冒頭で語った澤瀉屋を贔屓してきたある関係者は、苦笑いを浮かべながら途方に暮れた。梨園にかかる霧は、しばらく晴れそうにない。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班