側近人事にくすぶる不満…世耕氏復党をめぐっても党内に亀裂

露骨な“ゴマスリ議員”を登用する高市総理の感覚に、自民党内でも辟易としている人たちもいる。

「サナエトークン問題を巡り、答弁訂正に追い込まれた件もそうでしたが、高市総理にとって国会答弁は鬼門。そこで、国対委員長には、国会への総理出席を減らすべきだという持論を持つ村井英樹氏を抜擢。

通常、国対委員長ポストは、閣僚経験者が務めますが、村井氏は岸田政権で官房副長官などを務めただけ。案の定、人脈不足で情報は集まらないし、野党との折衝も、高市総理へのアピールになるようなやり方でまとめようとするので、うまくいかない。周囲は困っています」(前出・自民党関係者)

一方で、高市総理が遠ざけるのが、耳が痛い意見を言うベテラン議員たちだ。

「総裁選で高市選対を支援した議員の電話にすら出ないのです。木原稔官房長官も、厳しいことを言うタイプではないので、ベテラン議員に仲介を頼まれても『ご自身で伝えてください』というスタンスだと聞いています。松下政経塾の先輩で、“最側近”と言われた山田宏参院議員も、『高市が電話に出ないことがある』と周囲にボヤいていた」(別の自民党関係者)

山田宏参院議員(写真/本人Xより)
山田宏参院議員(写真/本人Xより)

こうしたなかで、自民党内で注目されている“高市人事”の一つが、自民党派閥の政治資金問題で2024年に離党した、世耕弘成元参院幹事長の復党問題だ。15日に開催された党紀委員会では、意見集約がまとまらず、結論は見送られた。

「高市総理は2004〜2006年に、世耕家が経営する近畿大学経済学部で教鞭を執っていた経緯があります。

自民党内では、旧安倍派幹部として、裏金問題で大きな責任を負う世耕氏の復党に、根強い反発があります。しかし、世耕氏自身は周囲に『(高市総理と距離が遠いと囁かれていた)石井準一前参院幹事長の更迭を巡り、高市総理や松山政司参院会長にアドバイスした』『高市さんから、世耕さんが復党したらいきなり官房長官になるかも?とYouTubeで言われていると電話があったが、ポストはいらないと話した』などと吹聴しています。高市総理が、世耕氏を重用するようなら、党内の反発はより大きくなるでしょう」(自民党参院ベテラン)

世耕弘成元参院幹事長(写真/本人Xより)
世耕弘成元参院幹事長(写真/本人Xより)
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簗大臣の辞任に続き、さらに高市内閣では問題が浮上した。衆議院の議院運営委員会が、衆議院の内規に反して議員会館で政治資金パーティーを開いた関芳弘文部科学大臣に「厳重注意」をすることを決めたのである。

さらに、10月14日の衆院予算委員会で、共産党の辰巳孝太郎衆院議員が維新から入閣している中司宏行革相の「裏金疑惑」を追及。ある自民重鎮は「来年の自民党総裁選に向けて、年明け頃から、党内政局も激しくなるだろう」と予測する。

取材・文/河野嘉誠 集英社オンライン編集部ニュース班