「凍らせたゼリー」は窒息リスクが高まる

奈良県香芝市の認定こども園「あけぼの・幼保学院」で、4歳の男の子が凍らせたゼリーをのどに詰まらせ、その後死亡する事故が起きた。

事故が発生したのは9月15日。3歳児クラスに通う男の子が、園から提供された一口サイズの凍らせたゼリーを食べていたとみられ、心肺停止の状態で病院に搬送された。治療が続けられたものの、10月上旬に亡くなった。

香芝市は10月15日、園の安全管理体制などを調べるため、事前通告なしの立ち入り監査を実施。事故調査委員会を設置し、事故原因の究明と再発防止策の検討を進める方針だ。

今回の事故では、ゼリーを凍らせていたことが注目されている。実は、日本小児科学会は以前から、凍らせたゼリーが子どもの窒息事故につながる危険性について警告していた。

日本小児科学会が2025年8月に改訂した「食品による窒息 子どもを守るためにできること」では、注意が必要な食品としてカップゼリーが挙げられている。

画像はイメージです。実際に事故の際に食べたものではありません(写真/Shutterstock)
画像はイメージです。実際に事故の際に食べたものではありません(写真/Shutterstock)

カップゼリーは容器から吸い込むように食べると気道に入りやすく、こんにゃく入りのものや凍らせたものは硬さが増すため、窒息の危険性がさらに高まるという。

ただし、今回の事故で使用されたゼリーの原材料や具体的な提供方法、窒息に至った詳しい経緯は調査中であり、事故原因を現段階で断定することはできない。

そもそも、幼い子どもは大人と比べて食べ物をかみ砕く力や飲み込む力が未発達だ。日本小児科学会によると、一般的に3〜4歳頃には乳歯が生えそろうものの、かむ力は大人より弱く、硬い食品を十分にかまずに飲み込んでしまうこともある。

消費者庁によれば、2018年から2022年までの5年間に、食品が気道をふさいだことによって亡くなった5歳未満の子どもは43人に上る。

窒息事故は、決して特殊な食品だけで起こるものではない。「え、こんなものが」というものでも起こる。