「今ある店を残す」だけでは、ゲーセン文化は続かない
もちろん、「法改正すれば昔ながらの店が次々と復活する」といった単純な話ではない。初期投資や採算の問題は残る。
それでも川﨑氏が「新規開店」にこだわるのは、「今ある店を残すことだけが、ゲームセンター文化を守る方法ではない」と考えているからだ。
「可能であれば今ある店も残り続けてほしいのは前提とした上で、今の小規模のゲームセンターがたとえなくなってしまったとしても、別の形で新しい店が生まれる可能性はあります。例えば、個人経営の小さな飲食店などにゲーム筐体を置き、店主が趣味に近い感覚で運営する形です。
『ゲームセンター文化を残したい』という大きな目的や理想を持って店を始める人もいれば、趣味でやれる範囲ならゲームセンターをやってみたいという人もいるはずです。そういう人たちが風営法による立地規制などに阻まれず開店できるようになれば、小規模ながら維持していく店が出てくる可能性は高いと思います」
5年後、10年後にどうなっているかは、川﨑氏にも予想がつかないそうだ。それでも、今ある店をすべて残すことが難しいからこそ、一度なくなっても誰かがまた始められる余地を残せるかどうかがカギになるという。
「ゲームセンターでしか得られない経験や、“場所の文化”としての出会いは間違いなくあります。オンラインで誰とでもゲームができる今でも、リアルで同じ場所に集まってゲームに熱狂したいというファンはまだまだいると思いますよ」
取材・文/森田浩明(A4studio)













