「ツアー地獄!の巻」「思い出のパリの巻」(ジャンプ・コミックス46巻収録)

今回は、両さんと部長コンビが繰り広げる欧州漫遊記の後編を、2話連続でお届けする。

本シリーズの初出は、1985年。1964年に海外観光渡航が自由化されて以降、海外旅行は日本人の憧れの娯楽のひとつだった。とは言え、当初は「年に1回、外貨持ち出しは500ドルまで」という条件つき。

さらに、1973年までは為替レートが1ドル=360円の固定相場制だったのだから、庶民に海外旅行は高嶺の花だった。1970年代に入りジャンボジェット機の就航によって大量輸送が可能になると、海外への団体旅行が盛んに行われるようになった。

そして1980年代になると円高や成田国際空港の開港などもあり、さらに海外渡航者数が増加し、旅行の形態も多様化していった。本シリーズはそんな時代に描かれたが、部長が選んだツアーは、由緒正しい昭和の日本式パック旅行だ。

それでは次のページから、両さんと部長の欧州珍道中後編を、たっぷりとお楽しみください!!