かかと荒れのケアには保湿クリームと靴下で
かかと荒れは、放置してしまうと、痛みを感じるほどのひび割れになり、歩き方のバランスが崩れ、歩行困難や転倒などの原因にもなります。さらにそれが続くと、腰痛やひざ痛などにも影響するので早めにケアをすることが大切です。
自分のかかとをなかなかじっくり見る機会はないかもしれませんが、まず手でなでてみて、ザラザラしていないかチェックしましょう。そうやってかかとに意識を向けることが第一歩です。
かかと荒れのセルフケアとしておすすめなのが、保湿クリーム。保湿クリームは主にビタミン配合タイプと尿素配合タイプがあります。
ビタミン配合タイプの特徴は、保湿しながら血行も促進してくれるので冷えが気になる人におすすめです。
尿素配合タイプは、角化した部位を柔らかくして、ゴワゴワした部分をツルツルにする特徴があります。ただし、傷にしみたり、ピリピリした刺激もあったりするので、ひび割れのかかとにおすすめできません。
乾燥が気になる、カサカサのかかと荒れならビタミン配合タイプのクリームで十分でしょう。
保湿クリームを塗るタイミングは、入浴後や就寝前がおすすめです。入浴後は角質層に水分を含んでいるので、クリームを塗ると浸透しやすいです。
塗る量は、製品によりますが、人差し指の指先から第一関節までの量が、片足分の目安です。かかとを手のひらで包むようにして温めて、マッサージしながら塗るのが有効です。
保湿クリームを使ったケアに加え、かかと荒れ予防には、ふだんから足を健康に保つことを意識することも大切です。靴や靴下などのアイテム選びに気をつけましょう。
ひもやベルトのない靴(パンプスやブーツなど)は靴の中で足がずれやすいため、タコができたり足の裏の角質が厚くなったりする原因になります。
足に合ったサイズで、かかとをしっかりサポートする靴を選びましょう。
日常的に履くならタイツやストッキングより、通気性や保温性のある靴下がおすすめです。
足は湿ったままにしていると冷えやすいため、雨の日や汗をかいた後はなるべく早く乾いた靴下に履き替えるようにしましょう。
また、足裏の冷え防止にカイロで温める人もいますが、あまりおすすめできません。
カイロで温めて汗をかき、しばらく経つとまた冷えてしまうことで温度差が生じ、乾燥につながります。さらに低温やけどの心配もあります。カイロを使用するよりもマッサージや軽い運動をして血流を促進するほうが有効です。
かかと荒れは放置せず、本格的に冬が始まる前からケアしていきましょう。
取材・文/百田なつき