2位、3位は禁断の愛のお相手?
3位 藤壺の中宮
光源氏の父、桐壺帝が亡くなった最愛の妻、桐壺更衣と瓜二つの容姿を気に入り、妃に迎えられた女性。光源氏にとっては継母にあたる存在。
物語の中でも光源氏は「優しくて可愛いらしく、かといって馴れ馴れしいわけではなく、気品がある人」と絶賛するほど、容姿だけでなく奥ゆかしさと愛らしさを重ねた女性として描かれている。
「優しさと賢さを備えていて、源氏に対しても親しみを見せつつも桐壺帝の中宮である矜恃を忘れなかったこと」(30代・女性)と、その気品の高さを好きな理由としてあげる人が見られた。
継母とはいえ、歳の差5歳の二人はまるで本当の姉と弟のような関係だったが、光源氏が元服後、藤壺への思いが恋に変わり、ふたりは密通。藤壺は光源氏の子を身籠ることに。
そんな気変わりの早いエピソードもあるので嫌いな登場人物としてあげる人もいた。
「結局嘘もバレずにその地位をキープし続けた中身の図々しさ」(30代・女性)
「立場のわりに脇が甘いところ」(50代・女性)
「いくらなんでも流されすぎ」(30代・女性)
という手厳しいコメントも目立った。
2位 紫の上
源氏物語のヒロインといってもいい「紫の上」が2位にラインクイン。
光源氏の最愛の女性。幼い頃に祖母を亡くした紫の上を光源氏が引き取り、彼の手によって理想の女性に育てられる。実の姪だけに、その風貌は光源氏の初恋の藤壺に似ていて美しく、気品のある女性として描かれている。
葵の上が亡くなった後は正妻格の立場で、光源氏が須磨に隠退して離れ離れになっても、留守を預かり、健気に支え続けるが、女三宮と光源氏の結婚により、正妻の座から滑り落ちることに。女三宮への嫉妬と自分の立場の不安定さに苦しみ、43歳の若さで亡くなってしまう。
アンケートでも、一途に光源氏を愛してしまったゆえの幸せと苦しみに共感したコメントが多く見られた。
「一途なところ」(50代・男性)
「源氏に翻弄される人生の中で凛とした最期を迎え、私たちに女性としての酸いも甘いも教えてくれたところ」(30代・女性)
「気高く優しく美しく、それでいていつも新鮮な輝きがあるから 源氏というどうしようもない人間に深い愛を捧げ、まっとうした素晴らしい人だから」(30代・女性)