まだ間に合う!? 10月以降も値上げ前と同じ値段でディズニーを楽しむ秘策
とはいえ、やはり1日最大1万900円という価格を考えると、気軽に行ける場所ではないと感じる人が多いかもしれない。
たとえば土日祝に2人で丸一日ディズニーを楽しんだとすると、園内で飲食や土産も購入するなら軽く3万円を超えてくるだろう。これまではよく目にする光景だった高校生カップルのディズニーデートなどは、かなりハードルが高くなるのではないだろうか。
「たしかに、これからは高校生などの若者たちが頻繁に行ける場所ではなくなっていくでしょう。ただ、ディズニーほどの緻密に計算された世界観を持ち、高品質なサービスを提供しているテーマパークに、幅広い世代が行くことができていたという状態が、世界的に見ればかなり珍しかったのだとも言えます。
それだけ今まで日本は経済格差が少なかったということですが、ハイクオリティな商品やサービスには相応の高値が設定され、経済的に裕福ではない層の人々が享受しづらくなるというのは、資本主義社会としては正常な在り方です。格差社会をさらに広げてしまうという残酷な側面もありますが、日本もそういう国になっていくということでしょう」
これから値上げされるからこそ、できるだけ出費を抑えてディズニーを楽しむ方法も知りたいところだ。
「ディズニーはいわゆるダイナミックプライシングという変動価格制を採用しており、入園する日にちや時間帯によって価格差をつけています。1デーパスポート1万900円という価格は土日祝のなかでももっとも高い日の料金で、平日の一番安い日なら7900円となっています。当然、最安値の7900円の日に行くのがお得ですし、土日祝よりも混雑していないでしょうから、快適度は高いでしょう。ですからいままで土日祝に行っていたという方々は、これからは有給休暇を取るなどして7900円の平日を狙っていけば、リーズナブルに安く楽しめることになります。
また遠方からディズニー近くのホテルに泊まって遊びに来るという方々は、今のうちがチャンスかもしれません。近辺のホテルではディズニーのパークチケット付きの宿泊プランを用意しているところが多いのですが、現時点(8月5日時点)で10月以降も、値上げ前と同じ価格のパークチケット付き宿泊プランを出しているホテルもありました。現行と同じ価格のプランで10月以降の土日祝のディズニーに行けるのであれば、実質、割安で楽しめることになります」
――できればディズニーはこれからも“みんなの夢の国”であってほしいものだ。
取材・文/瑠璃光丸凪(A4studio) 写真/shutterstock