「職場の不満とか聞かれたけど、そんなこと簡単に言えません」
今回のアンケートでは、忘年会でのお酌や注文取り、さらには先輩からの説教などもあって「忘年会は仕事」という意見が多く見られた。勤務時間後にわざわざ時間を作ってまで参加したくないという若者も少なくないようだ。
楽しく感じられなかった理由として、ほかにもこんな回答があった。
「3年目にして初めて大人数での忘年会だったんですけど、会社の人間関係もあるんで、2次会3次会と断れず結局朝まで付き合わされました。ジェネレーションギャップもあるから趣味や会話も合わないし、上司がカラオケで歌う曲もまったくわからず。楽しい時間は全然なかったかな。さらに翌日の休みが二日酔いで潰れました」(25歳男性・営業職3年目)
「私も初めての忘年会だから気を遣うし、男の上司のほうもセクハラとかアルハラにならないように距離感に気を遣いながら話してる感じで、楽しくはなかったですね。職場の不満とか聞かれたけどそんなこと簡単に言えませんし、時間だけがただ過ぎていきました」(24歳女性・経理2年目)
「みんなベロベロに酔っ払ってて非日常感はありましたけど、上司はやたらとお酒をすすめてくるし、つまらない内容で絡んでくる感じが鬱陶しかったです。それに本当におじさんって『最近の若者は〜』ってセリフ言うんですね。向上心がないとかずっと言ってた気がします」(24歳男性・営業職2年目)
お酒が入ってるとはいえ、やはり上司と部下。忘年会でも気を遣うから楽しめず、結果的に50人中30人以上が否定的な意見だった。
一方で中には有意義だったとの声も。
「ふだんの職場では聞けないような上司の家族のこととか、昔の恋愛話などプライベートな話を聞けたし、今度ゴルフを教えてもらう約束もしたんで、忘年会って必要だなって思いました。いろんな人との仲が縮まった気がします」(24歳男性・システムエンジニア3年目)
「上司が忘年会の後に『こういう遊びも多少は覚えないとな』って言いながら上野のキャバクラに連れてってくれました。綺麗で大人な女性がたくさん話しかけてくるし、セクシーなドレスは目のやり場に困るから照れて上手く会話できなかったんですけどね。コロナ前は大きい飲み会の後にキャバクラや風俗に行くのが定番だったみたいなんですけど、それを久しぶりにできて上司も楽しかったみたいです。入社後1番カッコよく見えました(笑)」(23歳男性・公務員1年目)
「上司や先輩たちの素の表情とかが見れてうれしかったですね。それに自分も楽しいやつだって思ってもらえたみたいで『今度、合コン開くから来てくれ』って誘われました。出会いも広がるし、みんなと仲良くなれば職場でも過ごしやすくなるだろうから、すごくいい機会になりました」(25歳男性・営業職3年目)
初めての忘年会にとまどう若者も少なくなかったようだが、どちらかというと男性のほうから「職場ではできないような話ができて有意義だった」との声が聞かれた。続いては場所を新橋に移動して“おじさん”からみた若者の声も聞いてみた。
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取材・文 集英社オンライン編集部ニュース班