ニューヒロインとニューヒーロー

1月15日に京都で開催された全国都道府県対抗女子駅伝で、大きな注目を浴びたのは一人の中学生ランナーだった。

岡山の中学3年、ドルーリー朱瑛里(しぇり)。

3区を任されたドルーリーは、38位でタスキを受けると、わずか3kmの間に17人のごぼう抜き。

中学陸上界はドルーリー朱瑛里だけじゃない! 男子にも“スーパー中学生”あり。全国男子駅伝は新記録連発の増子陽太に大注目_1
全国都道府県対抗女子駅伝で区間新記録をマークしたドルーリー朱瑛里
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さらに、従来の区間記録を8秒も更新し、9分2秒の区間新記録を打ち立てた。この新たなヒロイン誕生を多くのメディアが取り上げ、話題を集めた。

そして、1月22日に広島で開かれる男子の全国都道府県対抗駅伝でも、ドルーリーに続き、“スーパー中学生”が大きな注目を集めそうだ。

昨年、急成長をとげたのが、福島の増子陽太(鏡石中3年)という選手。

福島といえば、東京五輪男子10000m日本代表の相澤晃(旭化成)や、昨夏のオレゴン世界選手権男子5000m代表の遠藤日向(住友電工)といった現役トップアスリートを多数輩出しているが、また一人、楽しみな選手が出てきた。

増子は中学2年の時には、県大会で5位入賞という実績があるものの、まだまだ全国区で名前を知られた存在ではなかった。

2年の夏の時点で3000mの自己ベストは9分01秒50。つまり、トラックとロードとでは単純に比較はできないものの、先日のドルーリーのタイムとそれほど変わらない(ドルーリーのタイムが速すぎるだけで、2年時の増子のタイムも十分に好記録といえるが)。