豊田、豊橋、岡崎の三つ巴の戦い

「愛知で名古屋に次ぐ第2の都市ってどこだ?」

不動の1位は名古屋が大前提として、その問いに県外の人間は、“世界のトヨタ”の本社がある豊田市か、あるいは新幹線の停まる豊橋市か、たいていはこの二択となるだろう。
だが愛知県人の間では、そこに岡崎市が参入して、2位争いは激化、三つ巴の様相を呈す。

〈愛知県民100人に聞いた〉名古屋に次いで愛知ナンバー2の都市はどこなのか?「家康出身の岡崎市」「世界のトヨタの豊田市」「新幹線が止まる豊橋市」三つ巴の争いの結果発表_1
大都市、名古屋の玄関口・名古屋駅
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「岡崎市は、聞いたことはあるがよく知らない」という人が多いかもしれない。だがしかし、岡崎はいま、俄然注目を浴びている都市なのだ。

第二の都市の話の前に、そもそも愛知県はどのような特徴がある地域なのか。名古屋城の「金の鯱鉾(しゃちほこ)」に、味噌煮込みうどんや鰻のひつまぶしといった名古屋メシ、あとはモーニングセットが充実した喫茶店文化などが思い浮かぶが、まずは工業県としての一面がある。

「日本一の生産額である中京工業地帯の中心であり、製造品出荷額等は約48兆円(2020年工業統計表)です。これは2位神奈川県の約18兆円を大きく引き離し、ダントツ。しかも43年連続の全国1位です。これはなんといってもトヨタ自動車の存在が大きいですね」(全国紙経済部記者)

一方で、実は農業王国の顔も持っている。北海道や九州などに比べれば農耕面積は狭いものの、治水工事などで農地を増やしてきた歴史がある。キャベツ生産量はシェア約20%で全国1位。それ以外にもシソ、ふき、とうがん、食用菊などで全国1位となっている。

だが、これほど生産量が多い地域にも関わらず、野菜摂取量がワースト1位という不名誉な面も持ち合わせている。