静岡県東部に住む被害女性(20代)が「自分の自転車が汚されている」と警察に相談をしたのは去年の10月のことだ。捜査関係者が語る。
「最初は被害者の自宅近くに停められていた電動自転車に尿をかけられていた。被害者は洗って使っていたものの、尿をかけられることが続き違和感を覚えた。その相談を受け、警察が周辺を警戒するなどして捜査を進めていた。11月24日~12月24日までの1か月の間、複数回にわたって福島容疑者は自分の排泄物を被害者の電動自転車のサドルなどに塗りつけて汚損するなどした疑いが持たれている」
警察は犯行の経緯や余罪についても詳しく調べているという。福島容疑者について富士駐屯地広報担当者はこう話す。
「令和3年3月から富士駐屯地で勤務しています。過去に処分歴もなく、勤務態度についても特に問題ありません。便をつけるなどの行為と業務内容とはまったく関連性はありません。被害者との関係についてはこちらではお伝えできません」
また自衛官が…20代女性の自転車サドルに排泄物を塗りつけた幹部自衛官(40)が逮捕! 現場隊員が吐露「ストレスなんですかね…」「防衛費の増額に注目が集まる大事な時期に…」
「便をつけた行為については認める」。警察の調べに対し、男はそう供述しているという。1月10日、静岡県警御殿場署がストーカー規制法違反(汚物等の送付)と器物損壊の疑いで逮捕したのは、陸上自衛隊富士駐屯地幹部自衛官の福島浩泰容疑者(40)。またも起きた幹部自衛官による不祥事に現役隊員たちからも不満の声があがっている。
1か月に何度も汚物をサドルに塗りつけ…

御殿場警察署

福島浩泰容疑者の自宅
セクハラにリベンジポルノ…相次ぐ自衛官の不祥事
それにしても陸上自衛官による不祥事は枚挙に暇がない。全国誌記者が解説する。
「記憶に新しいのは郡山駐屯地(福島県)に所属していた元1等陸士、五ノ井里奈さん(23)に対するセクハラ問題です。複数の男性隊員から胸を触られたり、押し倒されて下半身を押し付けられたり、キスを強要された事案で、加害者である5名の男性隊員は懲戒免職、他にも4名の男性隊員が停職などの処分を受けています。ジェンダーに対する認識や、上意下達が徹底される組織の構造に問題があるのではと指摘されるきっかけになりました」
組織の構造の問題が叫ばれる中、繰り返される不祥事に富士駐屯地の男性隊員が嘆く。

陸上自衛隊富士駐屯地
「ここ最近だと駒門駐屯地(静岡県御殿場市)の幹部自衛官が、駐屯地内の食堂で昼食223食分を無銭飲食していたことも問題になりましたし、幹部自衛官によるパワハラもいたるところで問題になっていますよね。
富士駐屯地(静岡県小山町)では、2022年7月にも特科教導隊の陸士長が知人女性の裸を盗撮して、SNSに投稿されたくなかったら会うようにと女性に強要。女性に拒まれると、実際にSNSに投稿して、強要未遂とリベンジポルノ被害防止法違反の疑いで逮捕される事件もありました。どれも信じがたく呆れる思いでしたが、今回の自転車に排泄物を塗りつけるという犯行は呆れるだけでなく理解も追いつきません」
あまりにお粗末で下劣な犯行に憤りを隠せないという、この男性隊員が続ける。
「福島自衛官が事件を起こして逮捕されたという報告は私たちの部署でもされました。率直に情けないと思うと同時に、彼が他の部署の人間だったことにはホッとしました。
報告では『防衛費の増額をめぐってわれわれは国民からこれまで以上に注目されている。こんなことは絶対にあってはならないことだ』と言われました。一方で上官は『不思議と不祥事は続くんだから』とも漏らしていました。よりいっそう気を引き締めなきゃと思っています」
一体、なぜこのような不祥事が続いてしまうのか。他の男性隊員が語る。

「ストレスなんですかね……。人によってまちまちですが、自衛官は数年ごとに赴任先が変わることもあります。なので、最初は慣れなくてストレスを感じる方もいるかもしれません。訓練も厳しいですしね。訓練内容によっては日常生活にも支障が出ますよ。自分は今日、射撃の訓練をしてましたが、銃声のせいでしばらく耳が聞こえなくなったりもします。でも、どの自衛官もそうですし、厳しいのが当たり前なんです。
とはいえ今回逮捕された福島自衛官は40歳ですよね。普通、20代、30代では厳しい訓練をしますけど、その年代の方は教官とかデスクワークのほうが多いので、激しい訓練もない人が多い。
いずれにせよ不祥事が起こると隊員全員が同じように見られるのでやっぱり嫌ですね」
自衛官の不祥事の連鎖はいつ断ち切られるのか。多くの国民が注視している。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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